サクライブ

さくらい@Fate_7

Aqours 歌詞表記ゆれの変遷

ラブライブ!サンシャイン!!TVシリーズを彩る楽曲群。それらの歌詞の中で『こころ』という語は歌詞カードの表記において明らかにひらがなとカタカナで使い分けられています。

そこで、何かを見出すべく雑に羅列してみました。

‪『こころ』の他に、せっかくなので『ひかり』『みらい』もピックアップ。‬

 

君のこころは輝いてるかい?『こころ』『みらい』‬

決めたよHand in Hand『心』

ダイスキだったらダイジョウブ!『心』『ひかり』‬

夢で夜空を照らしたい『こころ』‬

未熟DREAMER『こころ』『光』『未来』

想いよひとつになれ『こころ』『未来』

MIRAI TICKET『ヒカリ』『ミライ』

‪MY舞☆TONIGHT『こころ』『光』‬

‪MIRACLE WAVE『こころ』『光』

‪Awaken The Power『ココロ』『ミライ』‬

‪WATER BLUE NEW WORLD『ココロ』『ミライ』‬

‪WONDERFUL STORIES『ミライ』

‪キセキヒカル『こころ』『ヒカリ』『ミライ』

僕らの走ってきた道は…『ココロ』『光』『未来』‬

‪Hop? Stop? Nonstop! 『ココロ』『ミライ』

‪Brightest Melody『ココロ』『ミライ』‬

Next SPARKLING!!『こころ』『未来』‬

 

『ひかり』に関しては別の語で表現されることが多々あるせいか、読み取りづらい結果になりました。

 

「Awaken The Power」以降、『こころ』はカタカナで表記されるようになっています。

「キセキヒカル」の『迷いに揺れるこころ』はひらがな表記になっていますが、過去の自分たちを指してのパートのためむしろ整合性が取れる形です。‬

カタカナ語Aqours内で特有の意味をもって共有される、輪郭を帯びた語のように感じられます。

MIRAI TICKET」以降『みらい』はカタカナ表記になりますが、「僕らの走ってきた道は…」にて『未来の僕らは...?』は不定形の『みらい』を指して漢字表記が使われています。前後の文脈に依る場合が必至なので、気を払ったほうがよさそうです。

‪劇場版にてさいごを飾る「Next SPARKLING!!」では、かつて共有されていた"Aqours語"は使われていません。

 

‪1stシングル「君のこころは輝いてるかい?」では全曲で唯一ひらがなの『みらい』が使われていたり、アニメ1期3話にして早々に2つのカタカナ語が挿入歌タイトルになっていたりと、読み込んでみると面白そうです。「Over The Next Rainbow」には新たなカタカナ語が出てきているので、読み甲斐があります。

歌詞表記のゆれは、高海千歌Aqoursの意思に近づくためのヒントになり得るかもしれません。

Aqours4thLIVE・大好きループ論

f:id:sakuraiiiiiii7:20181120171750j:plain

2018年11月17日、18日に東京ドームで開催された「Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~」。とても良いライブでした。

プロジェクト初のオーケストラの参加、サンシャイン!!の物語を総括する内容。

そして、「感謝の気持ちを込めたライブ」と明言されています。

それらをつなぐキーとなったのはやはり、このライブに向けて発売されたテーマ曲「Thank you,FRIENDS!!」であったと思います。

 

 

10人目のメンバーたち

f:id:sakuraiiiiiii7:20181120194248j:plain

この度のライブTシャツは10人目がAqoursメンバーと併記してクレジットされるというデザイン。

そんな誰もが参加者となれるライブで、No.10の一員として加わった指揮者・加藤達也さんと浦の星交響楽団

彼らが参加するに至ったのは、劇伴と共に過去を振り返り、集大成とするライブ構成がとられたからでした。

 

 

これまでの歩みの回顧

f:id:sakuraiiiiiii7:20181120182214p:plain

オーケストラを伴って振り返るはじめのシーンは、スクールアイドル部の表札が取り外されるカットでした。このカットを起点として回想していき、回想が明け、終盤「WONDERFUL STORIERS」に帰着します。

君のこころは輝いてるかい?」「Step! ZERO to ONE」から始まったこのライブは、同時にメルパルクホールの1stシングル発売記念イベントを想起させるかのようでもありました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20181120182231p:plain

わかった。私が探していた輝き。私たちの輝き。足掻いて足掻いて足掻きまくって、やっとわかった。最初からあったんだ。初めて見たあの時から、何もかも、一歩一歩、私たちが過ごした時間のすべてが、それが輝きだったんだ。探していた私たちの、輝きだったんだ!

高海千歌伊波杏樹

東京ドームという場所で過去を振り返り、集大成とするライブ。それはキャストの活動をも振り返る、これまでの全ての感謝を伝えるライブであったがゆえかと思います。

 

 

テーマ曲としての「Thank you,FRIENDS!!」

平易な言葉と普遍的な内容で構成されるがゆえ、幅広くさまざまな関係に当て込むことが可能なこの曲。

ですが、歌詞内の『ループ』『永遠』および『Eternal』は韻を無視して唐突に出現したように感じられました。

浮かせている、つまり殊更強調したい、4thLIVEのキーワードとなる言葉なのだと思います。

ねえ大好きだよってさ 大好きだよってさ

ループしたいよ歌いたいよ!

「Thank you,FRIENDS!!」 2サビ

 

 

大好きループ論

ライブのMCで定番化している『ついてきてくれますか?』の呼び掛け。歓声で応えるやりとりを再三行ってきたわけですが、今回夢の舞台に立つにあたってAqoursはさまざまな媒体を通して『皆さんのおかげでこの場所に立てた』といった言葉を残しています。頑張ったのはあなた方に他ならない、と言いたくなりますが、『皆さんがいたから頑張れた』とも言ってくれています。

『ついてきてくれますか?』と聞くわりに『皆さんのおかげ』。構図として違和感を持ちましたが、「Thank you,FRIENDS!!」を踏まえ素直に受け取るならば、下図のような永久機関が出来上がります。

f:id:sakuraiiiiiii7:20181120172216j:plain

これまでの道のりを回顧しつつの集大成的な内容は、夢の舞台への到達に際する感謝と、際限ない増幅のループを提示するものだったのだと思います。

 

この度のAqoursの4thLIVEは、目にした誰しもに先の景色を確信させる、新しい場所を拓くものでした。

応援の声を出し続ける限り、Aqoursの輝きは、繰り返し愛を受け膨らんでいく上腕二頭筋のように大きくなっていくのでしょう。

f:id:sakuraiiiiiii7:20181120182902j:plain

手話であり、「Thank you,FRIENDS!!」内の振り付け

Aqours3rdLIVEのすべて

f:id:sakuraiiiiiii7:20180813002343j:plain

ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 3rd LoveLive! Tour ~WONDERFUL STORIES~に参加した感想です。

 

ラブライブ!サンシャイン!!は、2015年2月26日に雑誌『電撃G's magazine』上で開始された読者参加企画を皮切りに、2016年7月から9月までテレビアニメ1期全13話が放送された作品です。

そして、2017年10月から12月までのテレビアニメ2期全13話の放送、2018年4月27日・28日のHAKODATE UNIT CARNIVALを経て、3rdライブツアーが開催されることになりました。

Aqoursでは二度目になるライブツアーは、2018年6月9日、10日には名古屋公演埼玉公演(メットライフドーム)が、6月16日、17日には大阪公演(大阪城ホール)が、7月7日、8日には福岡公演(マリンメッセ福岡)での開催となりました。

ライブビューイング映像は日本の他にも海外12か国*1で上映されました。

 

セットリスト

01.未来の僕らは知ってるよ

02.君の瞳を巡る冒険

<MC1>

03.“MY LIST” to you!

04.MY 舞☆TONIGHT

05.君のこころは輝いてるかい?

<2期振り返りアニメ1>

06.MIRACLE WAVE

<MC2>

<SDアニメ1>

07.One More Sunshine Story / 高海千歌(全公演一日目)

07.Beginner's Sailing / 渡辺曜(全公演二日目)

08.おやすみなさん! / 国木田花丸(全公演一日目)

08.RED GEM WINK / 黒澤ルビィ(全公演二日目)

09.in this unstable world / 津島善子(全公演一日目)

09.WHITE FIRST LOVE / 黒澤ダイヤ(全公演二日目)

10.Pianoforte Monologue / 桜内梨子(全公演一日目)

10.New winding road / 小原鞠莉(全公演二日目)

11.曲目なし(全公演一日目)

11.さかなかなんだか? / 松浦果南(全公演二日目)

<SDアニメ2>

12.空も心も晴れるから

13.SKY JOURNEY

14.恋になりたいAQUARIUM

<2期振り返りアニメ2>

15.Awaken the power / Saint Aqours Snow

<MC3>

16.曲目なし(埼玉・大阪公演)

16.DROPOUT!? / Saint Snow(福岡公演)

<2期振り返りアニメ3>

17.WATER BLUE NEW WORLD

<私たちの輝きはそこに(劇伴)>

<新作アニメ(2期12.5話)>

18.青空Jumping Heart

19.曲目なし(埼玉・大阪公演)

19.キセキヒカル(福岡公演)

EN1.Landing action Yeah!!(埼玉・大阪公演)

EN1.ホップ・ステップ・ワーイ!(福岡公演)

EN2.勇気はどこに?君の胸に!

<MC4>

EN3.WONDERFUL STORIES

 

Aqoursが伝えたかったことのすべて

以下のメディアなどを通してキャストから語られたことがすべてです。

ラブライブ!サンシャイン!! Aqours浦の星女学院生放送!!!~Aqoursだよ!いち、に、のサンシャイン!!~(2018/07/20放送)

ラブライブ!サンシャイン!! Aqours浦の星女学院RADIO!!!(第118回、第119回、第120回、第121回、第122回放送)

声優アニメディア 2018年9月号

f:id:sakuraiiiiiii7:20180813032715j:plain

 

全部言うAqours

今回のライブ後のキャストによる感想戦は異常な様相を呈しています。

感想や裏話の域を越えてライブの解説がなされており、特に声優アニメディア2018年9月号の情報量は圧倒的です。

これらからは演出意図から逸れた受け取り方を許さないという姿勢をとっているかのようにすら見えます。

これらがなんの意図があってのことかは定かではありません。何かを訴えているような、このさき我々に何かが望まれているような、そんな気がしています。

 

 

 

*1:韓国・台湾・香港・シンガポール・ドイツ・アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・タイ・インドネシア・フィリピン。海外の上映館数は前回より大幅に増加。

HAKODATE UNIT CARNIVALの感想

f:id:sakuraiiiiiii7:20180430034751j:plain

Saint Snow PRESENTS LOVELIVE! SUNSHINE!! HAKODATE UNIT CARNIVALに参加した感想です。

 

ラブライブ!サンシャイン!!は、2015年2月26日に雑誌『電撃G's magazine』上で開始された読者参加企画を皮切りに、2016年7月から9月までテレビアニメ1期全13話が放送された作品です。

そして2017年10月から12月までのテレビアニメ2期全13話の放送を経て、ラブライブ!サンシャイン!!初のユニットライブイベントが開催されることになりました。

出演者をユニット内ユニットであるCYaRon!、AZALEA、Guilty Kiss、加えてテレビアニメにて登場した函館のスクールアイドル・Saint Snowの計4組と据えた今回のライブ。電撃G's magazine紙面上に登場しない、アニメ出身であるライバルユニットがステージに上がるのは初めてとなります。

2018年4月27日、28日に函館アリーナにて開催され、ライブビューイング映像は日本の他にも海外13か国(韓国・台湾・香港・シンガポール・アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド・タイ・カナダ・フィリピン・マレーシア・インドネシア・ドイツ)で上映されます。

 

私は両日ともライブビューイングにて参加しました。

 

セットリスト

01.DROPOUT!? / Saint Snow

<MC1 / Saint Snow

02.CRASH MIND / Saint Snow

03.トリコリコPLEASE!! / AZALEA

04.LONELY TUNING / AZALEA(一日目)

04.GALAXY HidE and SeeK / AZALEA(二日目)

<MC2 / AZALEA>

05.ときめき分類学 / AZALEA(一日目)

05.INNOCENT BIRD / AZALEA(二日目)

06.元気全開DAY! DAY! DAY! / CYaRon!

07.P.S.の向こう側 / CYaRon!(一日目)

07.近未来ハッピーエンド / CYaRon!(二日目)

<MC3 / CYaRon!>

08.夜空はなんでも知ってるの? / CYaRon!(一日目)

08.海岸通りで待ってるよ / CYaRon!(二日目)

09.Strawberry Trapper / Guilty Kiss

10.Guilty Eyes Fever / Guilty Kiss(一日目)

10.コワレヤスキ / Guilty Kiss(二日目)

<MC4 / Guilty Kiss>

11.Guilty Night, Guilty Kiss! / Guilty Kiss(一日目)

11.Shadow gate to love / Guilty Kiss(二日目)

12.SELF CONTROL!! / Saint Snow

MC5

13.ユメ語るよりユメ歌おうSaint Snow、CYaRon!、AZALEA、Guilty Kiss

 

以下、内容について挙げ始めるとキリがないので特に触れたい部分だけ。

 

オープニングアニメ

なし。

ライブの導入映像として恒例のオープニングアニメですが、今回は不要とみなされたようです(用意できなかった、等の作品外の理由を考えるのは受け手として不誠実だと思うのでそう解釈します)。

ライブタイトルの「Saint Snow PRESENTS」という部分さえ理解されていれば前提として十分であったという印象で、<MC5>ではSaint Snowの二人に対して他メンバーから「函館に招いてくれてありがとう」という旨の言葉が繰り返されました。

 

01.DROPOUT!? / Saint Snow

後の<MC1>で触れられていたように、かつてSaint Snowが歌えなかった曲が二人の初披露する楽曲になりました。

この曲は今回のライブの実質的なオープニングであり、導入の説明を務める役割が課せられたのだと考えます。

誰を呼びたいの? 呼べばいいよ!

「DROPOUT!?」 歌い終わり

救いの手を求めるような叫びによって、彼女たちは沼津から3つのユニットを呼びました。プロジェクトラブライブ!という物語の中でSaint Snowがステージに立つためには、他の人々の手が必要だったからです。

 

02.CRASH MIND / Saint Snow

テレビアニメ本編では描かれなかったため、今回初めて振り付けが披露された曲。

糸の切れた操り人形が夜な夜な動きだし、何事もなかったかのように再び眠りにつく、といった感じのもの。

操り人形であることを否定し我が道を征くことを宣言する、そんなSaint Snowの自己紹介として2曲目に相応しいものだったと思います。

 

03~11 / AZALEA、CYaRon!、Guilty Kiss

2日間に分けて、それぞれのユニット楽曲を全て披露する形。

観ている私自身の心持ちもあってか、3ユニットの面々からは良い意味で緊張感が薄く、のびやかに演じている印象を受けました。

 

12.SELF CONTROL!! / Saint Snow

Saint Snowよにる初めての映像を伴う「再現」のステージは、今回最大の見せ場でした。

叫び上げる田野アサミさんと、それに呼応するように鋭くなる佐藤日向さん、その二人の歌唱と鬼気迫る表情は、まさに必死という言葉を体現したものでした。

劇中とは違い、死力を尽くして表現をする聖良と理亜は私が初めて目にするもので、イマしか出せない輝きがあったように思います。ライブのリアルタイム性や一回性を強く実感することができました。

 

アンコール

アンコールの声は上がるものの、そのまま終演。

本編のうちに今回のライブでやりたいことは全て達成されたということでしょう。

ラブライブ!に限らず、ライブのセットリストはアンコールありきと言われることもあり、実際そのような構成になっていることが少なくありません。

その場合、私はアンコールに応える際の曲=観客からの迎合や同意のもとの表現により完成する曲、と捉えることにしています。そして今回は単にそれが存在しなかった、ということになります。

そう思った方が素敵なので。

 

披露されなかった「Awaken the power」

挫折の「DROPOUT!?」が歌われるのであれば、次の場所へ行くための「Awaken the power」は必ずセットで、と思っていましたが、まさか1曲目に「DROPOUT!?」を持ってこられるとは。

導入~自己紹介を経て、今回の実質のトリである「SELF CONTROL!!」の披露という目的が見事に達成されたため、Saint Aqours Snowが結成される理由も、「Awaken the power」が歌われる理由もなくなってしまいました。

『今日は転ばなかった』から、<13.ユメ語るよりユメ歌おう>が相応しいものとされました。

 

ライブビューイング特別応援会場in大宮ソニックシティの存在

大宮会場には松田利冴さん(よしみ役)、金元寿子さん(いつき役)、芹澤優さん(むつ役)の「よいつむトリオ」が登壇しており、途中、大宮のライブビューイング会場と中継を繋ぎ大宮から函館へ応援の声を送る、という試みが成されました。

オープニングアニメや幕間映像、アンコールなどによる表現よりも中継をすることに重きが置かれたととることができますが、ではなぜか。(例によって作品外の事情は考慮しません。)

10人目の代表たる「よいつむトリオ」と、大宮会場の観客が演目の一部として参加することに意義があったように思います。間近に迫る3rdLIVE、サブタイトル「WONDERFUL STORIES」を、より「『僕たち』の物語」であると感じられそうです。

 

『遊びじゃない』と『晴れるまで遊ぼう』

Saint Snowと他3ユニットのパフォーマンスは、実に対照的でした。

田野アサミさん・佐藤日向さんの二人が上がる初めてのステージ。ビリビリとした緊張感が客席まで覆いました。

対して、ドームの舞台にも立った歴戦の3ユニット。各MCでは互いをキャラクター名で呼び合っていました。<MC5>では「楽しかった」という感想が多く発せられていたほかに、「Saint Snowに刺激をもらった」という旨のコメントもありました。

どちらのスタンスが優れていたというものではなく、それぞれのユニットがこれと思うパフォーマンスをする姿は、「CARNIVAL」というタイトルを冠するだけあるものであったと思います。 <13.ユメ語るよりユメ歌おう>にて、Saint Snowの二人を含めて互いにハグを交し合う姿が見られたことも象徴的です。

 

3ユニットが呼ばれることでSaint Snowの登壇を実現した今回のライブ。

沼津でのユニットカーニバルの開催可能性も示唆されたことで、進んできた道が繋がれ、更に拓かれていくさまを見せつけられました。

そうして我々にも還元されていく輝きを、逃がさずつかまえていきたいものです。

Aqours2ndLIVEを紐解く

f:id:sakuraiiiiiii7:20171001181408j:plain

ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 2nd LoveLive! HAPPY PARTY TRAIN TOURに参加したレポートおよび感想考察です。私的解釈を偉そうに書きます。

 

ラブライブ!サンシャイン!!は、2015年2月26日に雑誌『電撃G's magazine』上で開始された読者参加企画を皮切りに、2016年7月から9月までテレビアニメ全13話が放送された作品です。

2017年2月25日、26日には横浜アリーナにて1stライブが開催され、2017年4月5日には3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」が発売されました。

この度のライブはAqours初のツアーとなっており、2017年8月5日、6日には名古屋公演(日本ガイシホール)が、8月19日、20日には神戸公演(神戸ワールド記念ホール)が、9月29日、30日には埼玉公演(メットライフドーム)が開催されました。

ライブビューイング映像は日本の他にも海外10か国(韓国・台湾・香港・シンガポール・中国・アメリカ・オーストラリア・ニュージーランド・タイ・カナダ)で上映されました。

 

私はツアーファイナルである9月30日埼玉公演2日目のみ、現地1塁側スタンド席から参加しました。

 

セットリスト(9月30日)

01.HAPPY PARTY TRAIN

02.Pops heartで踊るんだもん!

<MC1>

03.少女以上の恋がしたい

04.夏への扉 Never end ver. /桜内梨子(逢田梨香子)、国木田花丸(高槻かなこ)、小原鞠莉(鈴木愛奈)

05.真夏は誰のモノ?/黒澤ダイヤ(小宮有紗)、黒澤ルビィ(降幡愛)

06.地元愛♡満タン☆サマーライフ/渡辺曜(斉藤朱夏)、津島善子(小林愛香)

07.夏の終わりの雨音が/高海千歌(伊波杏樹)、松浦果南(諏訪ななか)

<MC2~幕間映像①>

08.未熟DREAMER

09.恋になりたいAQUARIUM

<MC3>

10.Daydream Warrior

11.スリリング・ワンウェイ

<幕間映像②>

12.近未来ハッピーエンド/ CYaRon!

13.GALAXY HidE and SeeK / AZALEA

14.コワレヤスキ/ Guilty Kiss

<キャスト映像③>

15.青空Jumping Heart

16.SKY JOURNEY

<MC4>

17.MIRAI TICKET

18.君のこころは輝いてるかい?

<アンコールアニメ>

EN1. サンシャインぴっかぴか音頭

MC5

EN2. 太陽を追いかけろ!

EN3.Landing action Yeah!!

 

一見すると最新シングルやデュオトリオコレククションなどのライブ未発表曲を並べたセットリストとなっています。

 

以下、内容について挙げ始めるとキリがないので特に触れたい部分だけ。

 

オープニングアニメ

9人を乗せた機関車が埼玉へ到着、と思いきや全速力で通過し、赤信号も無視して夜空へ飛び去っていきます。

話によるとどうやらこの演出は名古屋・神戸でも同様のものだったようです。

全速力で目の前を、いまを駆け抜けていくAqoursをこの目に焼き付けなければ、と覚悟しました。

舞台正面の扉からアニメ同様のSLと共にメンバーが登場し、一曲目に繋がります。

 

01.HAPPY PARTY TRAIN

f:id:sakuraiiiiiii7:20171001182352j:plain

Aqoursの3rdシングル表題曲であり、ツアータイトルにも用いられています。

アニメの物語を追った展開をみせた1stLIVEとは打って変わり、2ndLIVEはお祭り的な楽しい『PARTY』の様相を呈した内容に見受けられました。

しかしながら英単語『PARTY』はそれだけでなく、「一行」「一座」などの意味を持ちます。

さながらこのツアーは、我々を10両目に連結した「幸せな一団の列車」です。

 

さて、この曲は全ての公演の一曲目のポジションを担っています。

開いた花の香りから 受け取ったよ次の夢を

HAPPY PARTY TRAIN」 歌い出し

このツアーが「開いた花の香りから受け取った次の夢」の具象化、その第一歩であることを象徴しています。

f:id:sakuraiiiiiii7:20171001185450j:plain

光を追いかけてきた身としては目頭が熱くなるフレーズです。

Aqoursは憧れを抱きしめて、Aqoursだけの道へ走り出しました。

 

04~07.デュオトリオ楽曲

f:id:sakuraiiiiiii7:20171002050009j:plain

2017年8月2日に発売された「ラブライブ!サンシャイン!! デュオトリオコレクションCD VOL.1 SUMMER VACATION」より4曲全てが披露されました。

電撃G'sMagazine紙面上で読者による衣装テーマ投票ののち発表された4組の衣装が全て再現されました。

それぞれたった一曲のために衣装が製作されるという贅沢仕様です。

<MC2>ではこれらの衣装を纏った9人が一同に介しましたが、テーマがバラバラなためごちゃ混ぜ感の強いステージとなりました。

CDと同様のセットリスト順で、夏の始まりから終わりまでが表現されています。

 

08.未熟DREAMER

<MC3>では「夏の終わりにピッタリな曲」とコメントがありました。

スクリーンに映し出されたナイアガラ花火が哀愁を感じさせる、デュオトリオの「夏」の流れから締めの一曲。

アニメ9話で使われた劇中歌テイストの強いこの曲を、Aqoursはアニメの文脈を用いずに純粋な歌と踊りのパフォーマンスとして披露できるまでになっていました。

 

12~14.ユニット楽曲

名古屋・神戸公演でも披露されていたためMCなどで衣装に言及する機会は設けられていませんでしたが、一曲披露するために着替えてくれるというのはもはや執念でしょう。

ユニット曲は本編とは違った世界観をもつものが多数であるため、セットリストの方向性がますます見えてこなくなります。

 

17.MIRAI TICKET

18.君のこころは輝いてるかい?

名古屋では劇伴「始まりの物語」から「MIRAI TICKET」のアニメ本編の流れが、開演前の会場BGMにて用いられたそうです。

そして「MIRAI TICKET」が披露されることはありませんでした。アニメ本編にてラブライブ東海地区予選会場とされた、"うってつけの舞台"といえる日本ガイシホールで、です。

これは、このツアーが「再現」を二の次に置いていること、それにアニメ本編13話とAqours1stLIVEのその先のものであるという位置づけに他なりません。

"TICKET"を得たからこそ"乗車"できたわけです。

であるが故に。

埼玉公演でのみセットリストに組み込まれた、明らかに浮いているこの2曲の流れ。

ここで感じた強烈な違和感は、このツアーのコンセプトを紐解く鍵になりました。

当記事下部で再度触れます。

 

アンコールアニメ

機関車が燃料不足となり、沼津へ帰れない。が、参加者のAqoursコールにより復活し、お礼にパフォーマンスをしてから帰ろう。というもの。

いまや恒例となった、画面越しのコールを想定したアニメーション。

Aqoursに乞われるがままコールをするわけなんですが、呼びかければ彼女らは沼津に帰ってしまうとわかっているのに、みんな声を出さずにはいられないんですよね。

なんて幸せな空間なんだろう、と噛み締めました。

 

EN1. サンシャインぴっかぴか音頭

お祭りの曲。

伊豆・三津シーパラダイスマスコットキャラクター、うちっちーがゲストとして登場。

これは何気に凄いことだと思っていて、「ラブライブ!」は作品構造上、二次元とリンクした存在しかステージに上がる権利を持たないため、バックバンドやバックダンサーを置くことができません。

しかし、作品内で現実の存在とコラボレーションを行い、その結果 沼津と強く結びつく楽曲でそれと共演をするに至ったということは、「ラブライブ!サンシャイン!!」ならではの進歩でしょう。

たこの曲では、高海千歌(伊波杏樹)さんが和太鼓の演奏を務めました。Aqoursの「挑戦」を続ける姿がいつも美しい。

 

EN2. 太陽を追いかけろ!

Aqoursのアンセム的楽曲。

楽曲冒頭に入る点呼、『9!』の後の一拍で「10!」コールをするわけですが、後ろに続く『OK?』は原曲に反して歌われませんでした。

そこには、「10!」を拾いに行くという意思表示がなされていました。

そして、合唱つまり共有を求めるときの歌詞字幕表示あり。輝かざるを得ない。

 

EN3.Landing action Yeah!!

2017年6月30日に発売された、「Aqours NEXT Step! Project」テーマソング。歌詞字幕表示あり。

2017年11月から始まる「ラブライブ!サンシャイン!!Aqours クラブ活動 LIVE & FAN MEETING 〜 Landing action Yeah!! 〜」のための楽曲であるため今回のセットリストには組み込まれない、といった憶測もちらほらと見受けられました。

が、蓋を開けてみれば、アンコールでこの楽曲が歌われることは必然であったように思えます。

 

本題 Aqours2ndLIVEを紐解く

HAPPY PARTY TRAIN TOUR」は、コールで盛り上がる曲、激しいダンスで魅せる曲など、盛り沢山でなんでもござれの楽しいライブでした。

その反面、どこか統一感がなくコンセプトの読み取りにくいものであったという所感です。

その中でひとつ、特に印象に残ったのが<MC5>で繰り広げられた名MCの数々です。キャストの物語を色濃く感じさせる、感涙を禁じ得ないものでした。

このツアーには、このところの公式ファンクラブ「Aqours CLUB」をはじめとしたさまざまなメディアでのキャスト露出率も手伝ってか、キャストの物語が矢面に立っていた印象を受けました。

1stLIVEでは、キャストが観衆の前にキャラクターを顕現させるべく粉骨砕身する姿に強く胸を打たれたことが記憶に新しいですが、2ndLIVEのそれは少し違ったものであることに気付きます。

 

1stLIVEと2ndLIVE、キャストの在り方の相違

Aqours First LoveLive! ~Step! ZERO to ONE~のパンフレットを開くと、メンバー紹介の項ではキャラクターとキャストが=(イコール)で繋がれています。ラブライブ!ではおなじみの、作品観を象徴する表記です。

f:id:sakuraiiiiiii7:20171006044446j:plain

f:id:sakuraiiiiiii7:20171006044511j:plain

CV表記の箇所もありますね。キャラクターとキャストは"鏡合わせ"。

では、今回の2ndLIVEのパンフレットを見てみると。

f:id:sakuraiiiiiii7:20171006044554j:plain

なんと、キャラクターとキャストの名前が併記されたページがひとつも存在しません。

 

この表現の背景には、ツアーファイナルから一週間後に放送開始を控えたアニメ2期の存在があると考えます。

とうにアフレコを終えているキャストたちAqoursは我々の知らないAqoursを一足早く知っているわけで、双方のAqours観には一定の乖離が生じてしまっていることが自明です。

が、しかし。だからこそできることがある。

キャストによる再現ではない、"キャストによるキャラクターの拡大"です。

ところで、私の目は黒澤ルビィちゃんを追いがちな習性があるようなのですが、さまざまなテイストの楽曲が散りばめられた今回のライブでは、この曲のルビィちゃんはこんな風に踊るんだ、こんな表情をするんだ、といった発見がいくつもありました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20171006044638j:plain

キャラクターとキャストは"表裏一体"なのだから。

"片側の面からもう片側の面への干渉"という新しい形の表現は、 Aqoursが『次の夢』の第一歩を踏み出した証左と言えるでしょう。

 

ここでひとつ、振り返り。

16.SKY JOURNEY

ここまで正直かなりこじつけ的な解釈を書きましたが、上記を踏まえるとセットリストにおけるこの楽曲の存在意義や配されたポジションに説得力が生まれるので気に入っています。

ふわっとした歌詞が、キャスト→キャラクターの構造めいてくる気がしませんか。

わざわざ<MC4>で言及された演出、背景モニターに映されたエフェクトと振付とのリンクは、"二次元と三次元のリンク"であり、"キャストと背面のリンク"です。

 

二面間を繋ぐもの

17.MIRAI TICKETは、伊波杏樹さんによる『TVアニメ第13話挿入歌、MIRAI TICKET』の宣言から入るもので、非常に違和感を持ちました。

これは一体何だったのか。

 

私は、両面のAqoursがまだ見ぬ次のステップに踏み出すために、輝きの原点に立ち返る必要があったからと考えました。

Aqoursはゼロからイチへのステップを踏むにあたって、ある気付きを得ていました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20171006062158j:plain

輝くって、楽しむこと。

Aqours

今回Aqoursは、「MIRAI TICKET」~「君のこころは輝いてるかい?」というアニメ本編13話、並びにその追体験である1stLIVEからの地続きの表現によってこれを振り返りました。

 

Next Step

では、イチから次のステップのために必要なのは何か。もっと『輝く』には、もっと『楽しむ』にはどうすればいいか。

そこで出てきたのがこれ。

あそ‐ぶ
遊ぶ
スポーツ・趣味など好きなことをして楽しい時間を過ごす。

 

Aqoursが掴み取った方程式「輝くこと」=「楽しむこと」=「遊ぶこと」

「楽しい時間を過ごすこと」と定義される「遊ぶ」は、「楽しむこと」を最上としたAqoursにとって、最強の動詞です。

片側が面立つAqoursにとって、この度の『PARTY』は「遊ぶ」にはうってつけの舞台でした。

遊ぼうSplash!

夏への扉 Never end ver.」 1サビ

嵐が来たら 晴れるまで遊ぼう

それも楽しみだねホントさ

未熟DREAMER」 2サビ

空色カーテン Open! 海色ゲート Welcome!

あ・そ・び・ま・しょう

恋になりたいAQUARIUM」 歌い出し

とまらないよ とまらないよ あふれそうな想いは

世界中で遊びたいって心からの希望

「スリリング・ワンウェイ」 1サビ

Landing action

今日はどこで 君と遊ぼうかな

さあみんなでCall&Dance!

Aqours Next Step! Project テーマソング「Landing action Yeah!!」 歌い出し

まだまだいっぱいあるんだ 話したいこと

待ってるだけじゃ伝わらない

だから遊ぼう ここで遊ぼう 今日は遊ぼう!

Aqours Next Step! Project テーマソング「Landing action Yeah!!」 歌い終わり

こうしてAqoursの2ndLIVEである「HAPPY PARTY TRAIN TOUR」は、『次の夢』の入口を提示することで終着をみました。

全速力で走り続けるAqoursには、これからも無数の輝きの瞬間が待ち受けていることでしょう。そして、Aqoursについていくと決めたみんなにも。

Aqoursが1stLIVEで用いた文法

f:id:sakuraiiiiiii7:20170226112141p:plain

ラブライブ!サンシャイン!! Aqours First LoveLive! ~Step! ZERO to ONE~に参加したレポートおよび感想考察です。私的解釈を偉そうに書きます。

 

ラブライブ!サンシャイン!!は、2015年2月26日に雑誌『電撃G's magazine』上で開始された読者参加企画を皮切りに、2016年7月から9月までテレビアニメ全13話が放送された作品です。

この度のライブは2017年2月25日、26日の二日間にわたって横浜アリーナにて開催され、ライブビューイング映像は日本の他にも海外10か国(韓国・台湾・香港・シンガポール・タイ・オーストラリア・マレーシア・フィリピン・中国・アメリカ)で上映されました(全国106会場、海外31会場)。

 

私は一日目は横浜アリーナ・アリーナ席Eブロックの座席から、二日目はライブビューイングにて参加しました。

 

セットリスト

01.青空 Jumping Heart/Aqours

02.恋になりたい AQUARIUM/Aqours

– MC1 –

03.AqoursHEROES/Aqours(一日目)

03.ハミングフレンド/Aqours(二日目)

– 幕間アニメ1 –
04.決めたよ Hand in Hand/高海千歌(CV.伊波杏樹)、桜内梨子(CV.逢田梨香子)、渡辺 曜(CV.斉藤朱夏)

05.ダイスキだったらダイジョウブ!/高海千歌(CV.伊波杏樹)、桜内梨子(CV.逢田梨香子)、渡辺 曜(CV.斉藤朱夏)

– MC2 –

06.夢で夜空を照らしたい/高海千歌(CV.伊波杏樹)、桜内梨子(CV.逢田梨香子)、渡辺 曜(CV.斉藤朱夏)、津島善子(CV.小林愛香)、国木田花丸(CV.高槻かなこ)、黒澤ルビィ(CV.降幡 愛)

– 幕間アニメ2 –

07.元気全開 DAY! DAY! DAY!/CYaRon!(高海千歌(CV.伊波杏樹)、渡辺 曜(CV.斉藤朱夏)、黒澤ルビィ(CV.降幡 愛))

― CYaRon! MC ―

08.夜空はなんでも知ってるの?/CYaRon!(高海千歌(CV.伊波杏樹)、渡辺 曜(CV.斉藤朱夏)、黒澤ルビィ(CV.降幡 愛))

09.トリコリコ PLEASE!! /AZALEA(松浦果南(CV.諏訪ななか)、黒澤ダイヤ(CV.小宮有紗)、国木田花丸(CV.高槻かなこ))

― AZALEA MC ―

10.ときめき分類学/AZALEA(松浦果南(CV.諏訪ななか)、黒澤ダイヤ(CV.小宮有紗)、国木田花丸(CV.高槻かなこ))

11.Strawberry Trapper/Guilty Kiss(桜内梨子(CV.逢田梨香子)、津島善子(CV.小林愛香)、小原鞠莉(CV.鈴木愛奈))

― Guilty Kiss MC ―

12.Guilty Night, Guilty Kiss!/Guilty Kiss(桜内梨子(CV.逢田梨香子)、津島善子(CV.小林愛香)、小原鞠莉(CV.鈴木愛奈))

― アニメ本編ダイジェスト1 ―

13.未熟DREAMER/Aqours

14.想いよひとつになれ/Aqours

― MC3 ―

15.届かない星だとしても/Aqours(一日目)

15.待ってて愛のうた/Aqours(二日目)

― アニメ本編ダイジェスト2 ―

― 寸劇パート ―

16.MIRAI TICKET/Aqours

― MC4 ―

17.君のこころは輝いてるかい?/Aqours

― アンコールアニメ ―
EN1.Pops heart で踊るんだもん!/Aqours

EN2.ユメ語るよりユメ歌おう/Aqours

MC5

EN3.Step! ZERO to ONE/Aqours

 

劇中歌に合わせてアニメ本編ダイジェストを挟むことで、物語が進行するセットリストになっていました。

 

以下、内容について挙げ始めるとキリがないので特に触れたい部分だけ。

 

06.夢で夜空を照らしたい

f:id:sakuraiiiiiii7:20170306131933p:plain

アニメ劇中映像のスカイランタンを模して、客席は橙の明かりを灯していました。

サビの入りの振り付けがワイパー風であることも相まって、1stライブとは思えないほど調和のある光景でした。

f:id:sakuraiiiiiii7:20170306123502j:plain

またこの曲に限った話ではありませんが、今回会場はセンターステージの床面がモニターになっており、床面に映像効果を展開する演出はどれも美しいものでした。

 

13.未熟DREAMER

f:id:sakuraiiiiiii7:20170306132213j:plain

アニメ本編ダイジェスト1、第9話の映像からそのまま繋がる形で披露。

未熟DREAMER」はアニメ劇中歌の中でも特に劇中要素の強い(歌詞に普遍性を見出しにくい)楽曲であるため、本編ダイジェストの挿入はとても効果的に感じました。

またそれだけでなく、Aqoursのキャスト9人がAqoursの9人を追いかけるために必要な儀式のようにも見えました。

ステージ演出面では、アニメ劇中映像のナイアガラ花火が火薬によって再現されました。
 

上記2曲はアニメ本編において、彼女たちの出発地点として地元性に主眼が置かれています。

幕間アニメ1および2にて両者とも『沼津』に終着した意味はここにあるのではないかと思います。

 

14.想いよひとつになれ

桜内梨子役・逢田梨香子さんのピアノ伴奏によって、今回のライブで最も「化けた」曲。

二日目はさらにすさまじいドラマが待っていました。

あまりの出来事に既に多くの人がレポートを記事にしておりますので、中でも特に素晴らしい文章だと思ったゆふさん(@winter2y)の記事をご紹介させていただきます。

 

今回のライブで特に泣かされたのは、輝きを目指して努力や成長をするキャストの方々の姿です。

ピアノにゼロから挑戦した逢田さんに限らず、9人のライブパフォーマンスは全編を通して疲れを見せないもので、かつ踊りながらの歌唱には驚くほどの安定感があり、9人全員に並々ならぬ努力があったことが容易く見て取れました。

この曲が結果的に伝説の1ページとなったことも、奇跡でもなんでもなく、彼女たちの努力があったからなのだなと思います。

 

寸劇パート

アニメ13話寸劇パートの再現は「ライブでやるためにあったのか」と思ってしまうほどの衝撃でした。

圧倒的なライブ感と、誰か一人でも一言でも噛んだら台無しの張りつめた緊張感、自分がアニメ13話の会場の一人になったかのようでした。

これが行われたことにより、キャスト9人のみならず観客を含めて「劇中の体験」ができたように思えます。

f:id:sakuraiiiiiii7:20170306144531p:plain

 

16.MIRAI TICKET/Aqours

f:id:sakuraiiiiiii7:20170306150654p:plain

寸劇パートを経て、そのまま劇中通りの流れで「10」の点呼から「MIRAI TICKET」へ。

アニメ本編では、青染めによってAqoursの志が会場に伝播したことが示されます。

ならばこれを再現する我々も、そうならざるを得ないでしょう。

 

EN3.Step! ZERO to ONE/Aqours

このライブのタイトルになっている楽曲。この曲をテーマに据えた理由が最も如実に表れていたのは、センターモニターに歌詞が表示されていたことです。

一緒に歌うこと、歌を共有することは、同じ志を持つことで、特別なことです。

この曲の前のMC5では、キャストの各々から、このファーストライブを通じて初めての経験や挑戦が数多くあったことが語られています。

それらを「寸劇」や「MIRAI TICKET」による”追体験”を通して受け手に還元すること。そしてAqoursの9人がそうであったように、ゼロからイチへのステップの後押しをすることで、Aqoursのファーストライブは完了をみました。

”還元”はアンコールアニメでの点呼にも象徴されていました。数字ではなく隣の人の名前を呼び、千歌は私たちに呼びかけることで、「Step! Zero To ONE」を共有すること、それによって私たちを勇気づけることに繋がっていたように感じます。

 

Aqoursのファーストライブは、アニメと現実の次元を繋ぎ、アニメを活かした、非常にメッセージ性のある作品でした。

僕の人生は、今日も太陽に照らされています。

ラブライブ!μ’s Final LoveLive! まるごと振り返り

f:id:sakuraiiiiiii7:20160403151708j:plain

ラブライブ!μ’s Final LoveLive!~μ’sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪~に参加したレポートおよび感想考察です。セットリストを解体することに挑戦しました。私的解釈を偉そうに書きます。

 

雑誌『電撃G's magazine』の読者参加企画を皮切りに2010年に開始したラブライブ!は、6年という時間の中で成長し、東京ドームという会場で6回目のライブを開催するに至りました。

ファイナルと題が打たれたこの度のライブは2016年3月31日、4月1日に開催され、ライブビューイングは日本の他にも海外10か国(中国・韓国・台湾・香港・シンガポール・タイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン・オーストラリア)で中継されました(全国221会場、海外30会場)。また、4月2日には4月1日の公演を上映するスペシャルビューイング、もう一度 μ’s Final LoveLive!~μ’sic Forever ♪♪♪♪♪♪♪♪♪~が各映画館で催されました。

 

僕は3月31日、4月1日の両日ともに東京ドーム1階スタンド席一塁側Aブロックの座席から参加しました。4月2日のスペシャルビューイングにも行っています。

東京ドームは過去に何度か足を運んだことがありますが、改めてその広さと、そこに集まった人の多さに圧倒されました。

会場はBGMの「snow halation」に合わせた数多の白いサイリウムが振られる中、『間も無くStart!!』でフェードアウト、暗転。

ファイナルライブの幕が上がりました!

オープニングアニメ

新規アニメーション。

アニメ2期第13話で妊娠が発覚した音ノ木坂学院のマスコット・アルパカが、μ’s9人に見守られながら赤ちゃんを産むというもの。(一日目)

二日目は赤ちゃんアルパカが最初の一歩を踏み出し歩き始める映像に変更されていました。

ハート形の風船を受け渡しながら1stライブが行われた横浜BLITZから順に会場を巡り、東京ドームへ。

この映像に象徴される通り、ファイナルライブはラブライブ!が誕生してからの6年間の道のりを表現した、集大成となるライブでした。また同時に、μ'sのふたたびの誕生と歩み出しが描かれたライブでもあったと感じています。

 

セットリスト考察

恐ろしく緻密に組み上げられたファイナルライブのセットリスト。

感想を交えつつ振り返っていくとともに、僕は無謀にもこれを解体することに挑戦します。

 

ファイナルライブのセットリストは、6年間の集大成と行く先を表現するために、その全てをこの5時間に圧縮しています。

二日間のセットリストはほとんど同じで、それはこれから起きることをより多くの人に目撃してもらう必要があったからだと感じています。

それでは順に追っていきます。

 

M1  僕らのLIVE 君とのLIFE/μ’s

μ's、そしてこの「Final Love Live!」という、伝説の幕開けの曲です。

この1stシングル表題曲を1曲目に披露するのは、集大成としてまた王道として、過去を振り返るということを表現するにおいてこの上ないでしょう。

満を持してフルメンバー9人が揃ったステージとなるわけですが、膝の都合で一年間以上ぶりにラブライブ!のステージに立つ南條愛乃さんの姿に感激。

 

M2  僕らは今のなかで/μ‘s

アニメ化はラブライブ!を爆発的に大きくした契機。アニメ1期オープニング曲は「二番目のスタートを飾る曲」となりました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501112704j:plain

アニメシリーズの根幹を成す「僕」の曲、そのオープニングを飾ったこの曲が、原初の「僕」の曲と接続されることによって、いま集結すべきラブライブ!という物語に一本の筋を通しています。

 

MC1

自己紹介。

二日目の内田彩さんの涙が印象的でした。

二日目後半のアンコール後MCにて本人から喉を痛めて声が出なくなってしまったからだと話がありましたが、私は呑気にもそれまでずっと、最後の自己紹介となることに感極まってのものかと思っていました。

それだけ二日目もパフォーマンスは素晴らしく、不調を感じさせないものだったのです。

事実を知ってから三日目のスペシャルビューイングを観ると、このときの『ごめんね、ごめんね』という言葉がとても悲痛に見えました。

誰へ向けての『ごめんね』だったのかは彼女だけが知っていればよいことかもしれません。

 

M3  夏色えがおで1,2,Jump!/μ’s

3rdシングル表題曲。

この曲のセンターを務める矢澤にこ。そのパーソナルカラーであるピンク色に会場が染まっていきます。

一部の楽曲ではペンライトの色をセンターのパーソナルカラーに合わせる人が多く見られ、ライブを重ねる毎にその比率は上がっています。

参加者一人一人が思い思いの色を振り、メンバー9人の9色がカラフルにひしめく光景はラブライブ!のライブにおけるアイデンティティのひとつでもあったと思うのですが、時間をかけて今回のような形に移り変わっていったこともまた、ラブライブ!の到達した一つのすがたなのだろうな、と思います。

 (ちなみに、推しが絞れない弱い人間である僕は4thライブにて売り出された唯一オートカラーチェンジモードを備えるラブライブレード!→NEXTをひたすら振っています。)

 

M4  Wonderful Rushμ’s

5thシングル表題曲。客席は一気にセンター・ことりの白に。

アリーナ席中央までせり出したムービングステージは、座席を跨いでスタンド側バックステージへと移動するギミックを持ち、「出発」をテーマとする曲風と絶妙な噛み合いを見せます。

 

次々に披露されるナンバリングシングルは、μ'sの歴史の再確認を行うかのようです。

 

M5  友情ノーチェンジ/μ’s

1stシングルカップリング曲。

最初期から存在する楽曲だけあり、1st、2nd、4thライブと度々セットリストに組み込まれています。会場全員で行うテンポの良いワイパーの振りが印象的で、過去のライブの記憶が呼び起されるようです。

 

この曲で一同はトロッコに乗って会場を半周しつつ一旦退場するのですが、注目すべきは大きな会場における彼女達の気遣いです。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430135438j:plain

東京ドームだけあってアリーナ席だけでもかなりの広さがあるのですが、メインステージは中央のサブステージへ、そこから更に先に延び、一塁側ステージ、三塁側ステージが設置されています。サブステージは先のWonderful rushで用いられたムービングステージによってバックステージへ繋がれているほか、トロッコに乗るなどして会場を所狭しと動き回ってくれます。

また、衣装にも工夫が見られました。

下はμ'sの衣装を手掛けたスドーキョーコさんのツイート。

書かれている通り、より目立つように、衣装全体がギラギラと輝いて見えます。ここまでの5曲は通して、ギラギラな「僕らのLIVE 君とのLIFE」の衣装を着てパフォーマンスが行われますが、以降で登場する衣装もこの傾向は強く表れています。

これらの意向からは観てくれている人に対してより近い存在でありたいという想いを感じることができ、とても嬉しく思います。

 

幕間映像 μ's Chronicle 1

これまでのライブでは、この衣装替えの時間を使ってデフォルメμ'sによるライブテーマに踏み込んだ内容のミニドラマが上映されていました。

今回はキャストへのインタビューによってラブライブ!の歴史を振り返る映像が。

このファイナルライブは5時間以上に及ぶ長丁場にもかかわらず、6年という時間を圧縮するために花火のように次々と楽曲が打ち上げられていきます。必然的にMCに裂くことができる時間が非常に少なくなっているがゆえ、音楽の女神の名を冠するμ'sというグループの、音楽で語るライブであると言えます。

今までの想い出やプロジェクトへの想いを聞くことで、振り返りの効果もひとしお。

 

M6  もぎゅっと”love”で接近中!/μ’s

3rdシングル表題曲。

今まで登場してこなかった「もぎゅっと」のメイド風衣装が、CD発売から4年を経てファイナルでついにお披露目。

思いがけずキャストとキャラクターがダブって見えるほどの再現度を誇るこの衣装ですが、その上で動きやすさやシルエットの映え方など、今までの全てのノウハウが詰め込まれた集大成の衣装であったことが、ライブ後、キャストによって語られました。

 

M7  baby maybe 恋のボタン/μ’s

目の前の一塁側ステージに!目前20メートルの距離で歌い踊るμ'sに大興奮。衣装と楽曲のシナジーが凄まじい。

二日目の僕の座席は目の前に機材(カメラ)が鎮座し思いっきり視界に入ってくる席で、正直ツイてないなーと思っていたのですが、ここで重要なことに気付きます。

「カメラ目線」です。

カメラのすぐ隣から顔を覗かせる形となっている僕は、あたかもメンバー皆がこちらを注視しているような錯覚に陥ることができたのです...!

俺は南ことりに押してぽちりされた男だ!!道を空けろ!!!

 

M8  Music S.T.A.R.T!!/μ’s

6thシングル表題曲。

みんなで踊れることに主眼を置き、難易度の低い動作が振り付けられているパーティー感たっぷりの曲です。

引き続き目の前の一塁側ステージで踊るμ's一同。

振り付けに全然合っていないコールなんてしている場合ではなく、コールをガン無視して一緒に踊りました。僕の輝かしい思い出のひとつになりました。

 

MC2

アニメの楽曲パートへ

 

<メドレーパート(M9~M13)>

アニメのダイジェストを行うならば曲順はアニメの登場順に準拠しなくてはなりませんが、そうではありませんでした。
単にアニメ劇中歌を圧縮して振り返りを行うだけでなく、楽曲のメッセージ性を取り出し、組み合わせることでミュージカルのような構成をとっています。
 

M9  ユメノトビラ/μ’s

f:id:sakuraiiiiiii7:20160429031731j:plain

この曲の展開は前回の5thライブ6曲目でも見られた手法です。
楽曲のメッセージ性をアニメ本編の文脈の「μ'sが挑戦のトビラを叩く」というリリース当時の意味から独立させ、「夢の世界へいざなう、トビラの楽曲」として使っています。客席のペンライトが衣装や演出からイメージされる青・水色に変わるこの曲は、楽曲の世界観がより幻想的にされていくことで、この意味合いが強められている印象を受けました。同時に、みんなでアニメの映像を再現しようという気概が感じられて、とてもラブライブ!的だなぁと思います。
 

M10  ススメ→トゥモロウ/高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・園田海未(CV.三森すずこ

アニメ一期では、二年生3人によって未来の可能性が表現される楽曲です。

このライブでこのときに身に着けていた3人の衣装はそれぞれ赤・緑・青と光の三原色を配されています。光の三原色の文脈はアニメ1期3話劇中歌の「START:DASH!!」にも用いられていますが、この曲のみ原初の3人によるパフォーマンスとなったのは、全ての光色を包括した3人によって≪ほのかな予感≫あるいは≪無謀な夢≫を振り返る意を込めてのものだったのではないでしょうか。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430163214j:plain

 

M11  Wonder zone/μ’s

メイド風衣装が映えますね。
アニメ1期9話「ワンダーゾーン」ではμ'sの地元である秋葉原を歌った曲として用いられましたが、この場では東京ドームという大舞台をμ'sのホームグラウンドへと変容させました。
 

M12 これからのSomeday/μ’s

不思議の国のアリス」を衣装のモチーフとする楽曲。
アニメ1期6話「センターは誰だ?」にて、μ'sの7人によって披露された劇中映像では、一部のメンバーの衣装がトランプのスート模様で飾られています。ハート(穂乃果)、スペード(真姫)、ダイヤ(にこ)と割り振られており、μ'sが未完成であることが示されていました。ですが、のちの「3rd Anniversary LoveLive!」にて、生徒会組二人の衣装が披露されることでクラブ(希)を含めスート4種が出揃うことになります。
未完成を前提として作られたこの劇中歌は、本来は"等身大のμ's"を表現した曲となっていましたが、完成した9人でパフォーマンスを行うことにより、"願いの成就"という、全く別のニュアンスを放つようになりました。補足ですが、9人でこの曲のパフォーマンスが行われるのはこのライブが初めてです。
満を持してファイナルで披露された9人バージョンのこの曲、サビ部分の振り付けはμ'sの頂点の曲「KiRa-KiRa Sensation!」のサビにも引用されています。なぜならもちろん、"9人で披露する「これからのSomeday」"の文脈を含ませることができるからです。
 

M13  Love wing bell/μ’s

劇中では二年生3人を除く6人で披露された楽曲ですが、この場では9人によって歌われました。

「Final Love Live!」はラブライブ!が6年間をかけて目指した≪あこがれの瞬間≫を実現させるための場であり、この曲を9人で歌うことは必然でした。

メドレーパートはファイナルライブのシナリオを描いた物語となっていました。

 

MC3

短いMCで、MCが休憩の役割を果たしておらず少し心配になりました。

 

M14  Dancing stars on me!/μ’s

暗転の瞬間で衣装のエプロンがオレンジ地にコウモリ模様のハロウィン仕様にチェンジ。マジックテープを剥がす音が聞こえたのは内緒です。

 会場カラーは紫。

昼と夜、夢と現実の二面性の曲は、ライブという場を使って二次元と三次元の二面性につながっていきます。

ファイナルライブという場で歌い上げられる≪もっともっと踊らせて≫という言葉は一見せつなくなりますが、彼女たちのその後は我々に委ねられていると取れます。

 

M15  Happy maker!/μ‘s

ひとつの物語を綴じ、次のはじまりへ向かう円環の曲。

この一連のセクションによって「Final Love Live!」でひとつの物語が終わりを迎えること、そして次の物語が生まれることが示されています。

 

幕間映像 μ's Chronicle 2

1stライブや初めてアニサマに出演したことに触れていました。

キャラクターとキャストが同じ振り付けをして歌って踊ることの新しさ、苦労したことについて語りがありました。

 

M16  WAO-WAO Powerful day!/Printemps(高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・小泉花陽(CV.久保ユリカ))

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430141418j:plain

≪おはようPowerful day!≫の歌詞で毎回恒例のユニットシングルパートが開幕します。

CDの帯にあった≪楽しい一日のはじまりだよっ!≫の文をそのまま用いたような、なんてストレートな使い方なんだ、と感心。

何気にコールが多い曲なので一発目から大盛り上がりです。

 

MC-Printemps

橙・白・緑のブレードの光が野菜スティックみたいだとか、さっきお餅食べたとか、PrintempsのMCは相変わらずユルユルです。

衣装にも触れていました。

ユニットシングル第1弾「Love marginal」の衣装であると同時に最新4thシングルのものでもある今回再現された衣装は、相当にこだわりを持って作られたものであることが語られました。

 

M17  NO EXIT ORION/Printemps(高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・小泉花陽(CV.久保ユリカ))

Printempsの楽曲には、先の「WAO-WAO Powerful day!」のような元気な曲と、この曲のような切ない系恋愛ソングの極端な二面性があります。

ユニットシングル4th sessionでは「王道乙女系ユニット」というコンセプトにはめ込まれたギャップが最も大きく表れており、さっきまでの雰囲気との対比によってより強調されます。

青白い照明のもとスタンドマイクで熱唱する3人の姿が、カッコ良すぎる...

 

『次は、この曲!』

M18  sweet&sweet holiday/Printemps(高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田 彩)・小泉花陽(CV.久保ユリカ))

いつものユニットパートでは表題曲とカップリング曲の2曲披露のところを、まさかの3曲目。

ユニットシングル第1弾カップリング曲。

2012年の1stライブ以来のお披露目となり、2013年のアニメ化からラブライブ!を追いかけ始めた僕にとって嬉しいサプライズでした。

 

M19  思い出以上になりたくて/lily white(園田海未(CV.三森すずこ)・星空凛(CV.飯田里穂)・東條希(CV.楠田亜衣奈))

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430234940j:plain

お得意の昭和の歌謡曲調の楽曲を引っ提げて、lily whiteが登場。

夕焼けを思わせる橙色の照明が相まって昭和感に拍車がかかります。

lily whiteの楽曲はもちろん単体でも楽しめるのですが、それぞれいくつかを繋げてひとつの物語調になっている節が強いと思います。

 

M20  ふたりハピネス/lily white(園田海未(CV.三森すずこ)・星空凛(CV.飯田里穂)・東條希(CV.楠田亜衣奈))

ユニットシングル3rd sessionカップリング曲。

前回の5thライブでは、『歌詞の「幸せ」に合わせてハートを描きましょう』と振り付け指導があった曲。この振り付けを意識することはすなわち歌詞を噛み締めるように聴くことに繋がっていて、彼女達が伝えてくれる「幸せ」がダイレクトに染み入ってくるんですよね...
 

MC-lily white

衣装に言及。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430235259j:plain

風船で覆われている衣装だそうです。儚く消えやすい、泡沫の恋を歌う少女にピッタリではありませんか。先の「ふたりハピネス」では、トロッコで移動しながらシャボン玉を飛ばしていたりもしていましたね。 『着ているとじんわり暖かい』というコメントには、何とも言い表し難いエモーショナルを呼び起されました。

他にも客席のペンライトを桜に見立てようという試みがあり、会場の5万5千人が合図とともにウェーブの要領でピンクと白を次々点灯させていく光景には思わず息が漏れました。

ところで、ユニットシングル4th sessionのジャケットには、3グループに共通して桜の花が描かれています。桜の花言葉には、「優美」「純潔」などのほか、「独立」があります。

奇しくも、東京の桜は4月1日に満開となりました。

 

M21  春情ロマンティック/lily white(園田海未(CV.三森すずこ)・星空凛(CV.飯田里穂)・東條希(CV.楠田亜衣奈))

自身を蝶に例え生まれ変わった、lily white最強の楽曲。

幼虫からサナギを経て成虫へと変化を遂げる蝶は、変容、成長、転生などの象徴として扱われます。

各ユニットの中でもlily whiteはいつも振り付けが難しそうな曲をやっている印象ですが、今回は過去最も細かく素早い、キレを要求される振りをこなしていました。息をのむほどに美しく、一体どれほどの練習をしたのか......想像に難いです。これも6年間積み上げた成果のひとつでしょうか。

 

M22  Cutie Panther/BiBi(絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・西木野真姫(CV.Pile)・矢澤にこ(CV.徳井青空))

BiBiのユニットシングル2nd session表題曲。

ユニットパートには1stから最新4thセッションまでの曲が一同に会する、まさに集大成のセットリストとなっています。

先ほどのlily whiteからは打って変わって、BiBi特有のコールで盛り上がる楽曲で雰囲気を一変させました。

 

M23  PSYCHIC FIRE/BiBi(絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・西木野真姫(CV.Pile)・矢澤にこ(CV.徳井青空))

正直言ってよくわからない歌詞の内容から断片的に察するに「不可解に燃え上がる恋の炎」を歌った曲なのですが、まずタイトルがわかりにくく、故意に婉曲的な題を打っている気がしてなりません。加えて拍車をかけるのが、原曲から挿入されている非常に難解で意味がわからないコールです。

これらには読解を諦めて思考を止めさせる力がありました。その日イチのテンションで猿のようにコールを打ちまくったあの瞬間、会場はひとつになっていました。BiBi帝国の建国です。

元来のユニットコンセプト「華やかモデル系ユニット」のすがたは、跡形もなく崩れ去っていたのでした。

 

MC-BiBi

衣装への言及はありませんでしたが、黒を基調とする衣装を広い会場で目立たせるためにメタリックなパーツが採用されていたのではないかと思います。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501014913j:plain

4thライブからおなじみのBiBiコールを綺麗に決めて、次の曲に繋ぐコントが始まります。

『すごく盛り上がったわ、さすがはコミックユニットね』

『ちょっとちょっとー』

『どうしたのハラショー』

『私達、おしゃれ系モデルユニットでしょ』

『ごめんなさい、私、錯覚してた』

『錯覚...?』(ライブビューイングでは映されませんでしたが、ここの徳井青空さんオーバーリアクションすぎて相当な変顔になっているため苦笑する二人)

『その錯覚、現実にしましょう』

『頼んだわよ真姫ちゃん』

『任せて』

 

『それでは聴いてください、錯覚CROSSROADS』

M24  錯覚CROSSROADS/BiBi(絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・西木野真姫(CV.Pile)・矢澤にこ(CV.徳井青空))

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501020739j:plain

芸人集団となったBiBiですが、決めるところは決めるんですよね。あれだけブチ上げておいてこれはズルい。

西木野Pile真姫さんの美しいファルセットには歓声が上がりました。

 

幕間映像 μ's Chronicle 3

2ndライブ、アニメ1期、3rdライブとアニメ2期決定に触れました。

それらを通してキャラクターとの距離が近づいたという話がありました。このあたりから「18人」という言葉が出始めます。

 

M25  Angelic Angel/μ‘s

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501105520j:plain

何度も足を運んだ映画館で、何度も見たあのシーン。会場が一気に水色になります。

このとき僕はなぜか「お、いつもの衣装だな」と思ったのですが、この衣装がライブで披露されるのは当然この場が初めて。「あまりの再現度の高さに、見慣れていると錯覚し逆に驚かない」ということに、後から気付き驚くという不思議体験をしました。

イントロのドラムに合わせて、火薬を使ったド派手演出で客席のボルテージも爆発。あのときの鼻をつく硝煙の匂いが忘れられません。

大きな見どころとして、扇子の軌跡がリアルタイムでモニター上に描かれるという、PVを再現する演出がありました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501110658j:plain

一日目は失敗が多く、モニター全体が真っ黄色になってしまったりで「なんか凄いことをしようとしている」ということだけは伝わってきましたが、二日目は見事に全箇所キマッていました。

ユニットパート BiBiの「PSYCHIC FIRE」でも、映されたキャストがモニター内を動くボールで遊ぶ演出が見られました。このモニター内とステージ上のリアルタイム合成を、二次元と三次元の融合と言わずして何と言いましょう。

 

MC4

各々が衣装や髪型へのこだわりに触れます。海未ちゃんのポンデリングのような頭もしっかり作りこまれていました。

回を重ねる毎に外面がキャラクターに近づいていきます。

 

M26  輝夜の城で踊りたい/μ‘s

この曲のサビのコールを今度こそ何としても揃えたい、と思っていた人は少なくなかったでしょう。

ライブの入場前、周りからたくさんの会話が聞こえました。ライブ自体初めてだと話す高校生、親御さんと来ている中学生、果ては未就学であろう小さい子の姿も。ラブライブ!という作品は、それだけセンセーショナルで、それだけたくさんの人の足を会場へと向かわせる力を持ちました。

コールが揃わないことを、とてもいとおしく思います。

 

M27  だってだって噫無情/μ’s

会場を蒼く染める、海未ちゃんセンター曲。 和テイストの曲が続きますが、このライブは衣装に対する妥協が一切感じられず、曲との噛み合いへの配慮が尋常ではありません。

ステージから噴き上がる炎柱がスタンド席にいてもアツい!扇子をクルクルと回す振りは見た目に華やかで、歓声が上がりました。

ファイナルライブという場で歌われる別れの歌には、特別な意味を見出してしまいますね。

 

幕間映像 μ's Chronicle 4

猛加速するラブライブ!の勢い、4thライブ、アニメ2期について語られました。

この先どうなっちゃうんだろう、という気持ちが強かったようです。

面白いのは、やっている側の感想が見ている側のものとさほど変わらないんですよね。

キャラクターの生き生きとした実在性を一番に感じていたのは、キャストなのかもしれません。

 

M28  Hello,星を数えて/星空凛(CV.飯田里穂)・西木野真姫(CV.Pile)・小泉花陽(CV.久保ユリカ

テーブル、傘、コートなどの小道具も用意され、そこまでやるのかというほどに再現されました。

ところで、劇場版は曲の1番までしか映像がありません。このライブで劇中映像の先が描かれたのは、革命です。

花陽と真姫はコートを脱ぎだし、中にはなんと凛と同じ衣装を着込んでいるではありませんか。3人が同じラインに立つことで、リーダーの素質の片鱗を見せる凛の、≪きっと一緒なら全部楽しめる≫という方法論が強調されます。 嗚呼、何て眩しいんだろう...

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501120617j:plain

 

M29  ?←HEARTBEAT/絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・東條希(CV.楠田亜衣奈)・矢澤にこ(CV.徳井青空

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501121319j:plain

ススメ→トゥモロウと対をなす、「←」の光の三原色の曲。

≪ハテナから先へとなかなか進めない≫と歌うこの曲の終わりに、3人ははじめとは違うなんだか豪奢なサングラスを取り出し掛け直します。劇場版の延長として行われる劇中歌のパフォーマンスは、時系列を異としても根本の機能に全く変わりはありません。ゆえに、「新しい文脈」でなく、「再現の延長」と受け取りました。

 

M30  Future style/高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・園田海未(CV.三森すずこ

劇場版同様、制服を着てのパフォーマンス。

劇中では物語の着地点を示す曲となっていましたが、二番以降、一部に「START:DASH」の振り付けを交えることで、ここから「Final LoveLive!」の真意が明示されていくことを予感させました。

≪隣も前も後ろも We love music≫、≪最高の夢をカタチにする時≫でなければ、このライブの悲願は達成されなかったでしょう。

 

幕間映像 μ's Chronicle 5

5thライブ、劇場版、ファンミーティングツアーについて振り返りました。

これにてμ's Chronicleは現在に追いつき終了。モニターには「ミはμ'sicのミ」の『μ'sic forever 忘れないで 君と僕の足跡』の歌詞が浮かびました。

 

M31  それは僕たちの奇跡/μ’s

「SUNNY DAY SONG」の衣装で登場。

大切な「いままで」の圧縮を終え、奇跡の開幕を歌い上げます。

≪最後まで駆け抜けるよ!≫

 

M32  ミはμ’sicのミ/μ’s

ライブタイトル「〜μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜」に引用される歌詞をもつ、「みんなで作るμ'sの歌」。ファンミーティングツアーで回った全ての会場で歌われました。

いままでの6年間を表す≪君と僕の足跡≫の曲をみんなで歌い踊ることによって、総まとめとしました。

 

M33  Super LOVE=Super LIVE!/μ’s

ラブライブ!と、愛することと、ライブと、生きるということについて歌った曲。哲学的な内容なのに、とても感覚的でストレートに表現できてしまうことに、歌と音楽の力を強く感じます。

コールが盛りだくさんでライブでの披露が心待ちにされていたこの曲、初披露にもかかわらずワンフレーズ単位のカラーチェンジに大多数の参加者が対応し、大盛り上がりとなりました。僕もこのためだけに用意したファイナル仕様の「ラブライブレード!μ'sic forever」を振りましたとも。

万感の意を込めて発される≪We are μ's!≫、≪We are the one!≫のコールの重みが凄まじい。

 

M34  No brand girls/μ’s

ブチ上がったテンションのまま、μ's最強のブチ上がり曲がブチ込まれます。

「知られていない少女たち」の歌が東京ドームという会場で歌われる日が、本当に来たんですよね――

 

M35  KiRa-KiRa Sensation!/μ’s

この曲の振り付けは過去のシングルや劇中歌のもので構成されており、μ'sの集大成を表現した楽曲となっています。

全ての歌詞が実感をもって刺さり、このときのために生み出された曲なのではないかと思いました。

 

MC5

「SUNNY DAY SONG」の振り付け講座。劇場版の流れを汲んで、星空飯田凛里穂さんが先生を担当します。μ'sが踊る振り付けとは少し違うんですね。

 

M36  SUNNY DAY SONG/μ’s

第一の終着点となる、大きなテーマのひとつを担う曲です。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501145936j:plain

劇場版にて、参加者全員の衣装に刻まれたトランプのスートによって「みんなで一組」が表現された、すべてのスクールアイドルのための歌です。トランプの記号は今回のロゴ、そして僕たちの背中にも刻まれていました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501151541j:plain

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501151551j:plain

劇場版では、有限の時間の中で生きる「スクール性をもったアイドル」として目指したものの終着点として、未来への種まきをする「最高に楽しいライブ」に至りました。

オープニングアニメ、絵里の『SUNNY DAY SONGのライブは見てくれた?』をはじめとした台詞によって、このファイナルライブが以後の時間軸にあることが示されています。そんな中、6年間を振り返り、種まきである「最高に楽しいライブ」を「みんな」でやることで、「スクール性をもったアイドル」の集大成としました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501152629j:plain

『これが最後の曲です』の言葉で始まったこの曲。このライブは、ここでまでで一旦幕を降ろさなくてはなりませんでした。「MOMENT RING」を歌うには、みんなの同意が必要だったからです。

 

アンコール映像

まだμ'sにはやるべきことがある。アンコールをしていると、映像が流れ始めました。

1stから6thまでのシングルのPV映像、アニメ1期オープニング、2期オープニング、劇場版の「SUNNY DAY SONG」。

簡易的にではありますが、μ'sの誕生からいま、もしくはこのライブの開演からさっきまでの瞬間を「もう一度」振り返っています。

もうひとつの幕を下ろすために、もう一度圧縮を繰り返す必要があったからです。

 

EN1  START:DASH!!/μ’s

はじめに着ていた「僕らのLIVE 君とのLIFE」の衣装でもう一度登場。

曲名「START:DASH!!」の「:」は「:D(笑顔)」の顔文字を成形するほかに、音楽記号におけるリピート記号を表します。

ここからは「スクール性をもったアイドル」ではなく、μ'sというグループの個人的な文脈が展開されます。その上で必要だったのが6年間の圧縮を「もう一度繰り返す」ことであり、先のアンコール映像と曲名のリピート記号を用いることで、もうひとつの目的のための二重展開を行いました。

 

EN2  Snow halation/μ’s

 1stライブから徐々に大きくなり、もはやμ'sの名物となったスノハレが満を持して歌われます。一致団結して二次元のPV映像を三次元で展開する光景は、「みんなで叶える物語」であるラブライブ!の象徴と言ってもいいのではないでしょうか。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501160853j:plain

ファイナルライブにて、ライブビューイングを含め世界中で掲げられたであろうオレンジ色のサイリウムは、過去6年間で間違いなく最も大きな輝きを放っていました。

 

EN3  Oh,Love&Peace!/μ’s

未来へと向かう、大団円の曲。

トロッコに乗って歌われたためわかり辛かったのかもしれませんが、もともと花陽をセンターポジションに置く楽曲です。

今回のセットリストは、メンバー全員がセンターに立つよう選曲されています。

会場が緑に染まらなかったのは「輝夜の城で踊りたい」同様、ご愛嬌ということにしましょう。

 

EN4(一日目)きっと青春が聞こえる/μ’s

EN4(二日目)どんなときもずっと/μ’s

アンコール4曲目はセットリストの中で唯一、一日目と二日目で違う曲が歌われました。

アニメ1期エンディング曲「きっと青春が聞こえる」は、「いま」を謳歌する3月31日の曲として、2期エンディング曲「どんなときもずっと」は、次の一歩を踏み出す4月1日の曲としてそれぞれ、これからの「僕」と「君」の在り方を語っています。

この地点でおわりの3月31日とはじまりの4月1日を接続し、ひとつの輪としていたのではないでしょうか。

 

MC6

9人がそれぞれ、短くも重みのある感想を述べました。

 

・μ'sの18人性

幕間映像やMCにて、キャストの口を通して突如出てきた「18人」ということば。1stライブのときから、常に一人は二人だったことを物語っています。

しかしながら、今まで「二次元と三次元の融合」を突き詰めてきたμ'sが、何故ここにきて突如「18人性」を前に出すこととなったのか。

これは非常にナイーブかつ今回の「FInal LoveLIve!」の肝となるポイントで、6年間の圧縮を二重にくりかえしたことにつながります。

なぜならμ'sは、このファイナルの舞台で、融合していた二人を切り離し、独立させることを試みたからです。全てがこの後の「MOMENT RING」につながっていくことになります。

 

・μ'sというスクールアイドル

このMCではさまざまなメッセージを聴くことができました。

飯田里穂さんは『凛ちゃーん!みてましたかー?私やりきったよー!』と呼びかけ、内田彩さんは『南ことりになりたかった』と言い、南條愛乃さんは『絢瀬絵里南條愛乃でした!』と挨拶を締めました。

極端な3人を例に挙げましたが、おそらく9人9通りの二者間の付き合い方が存在するのでしょう。

正直なところ、ひとつのことを成し遂げるために、その方針をひとつに固めるべきではないかと思いもしました。しかしμ'sというスクールアイドルは今まで「やりたいこと」を突き詰めてきたわけで、これらの個性があったからこそ、ここまで来ることができたんだろうな、とも思います。

 

・「愛してるばんざーい!」の不在

アニメ本編に登場した楽曲の中で、真姫と穂乃果が出会うシーンで使われた「愛してるばんざーい!」は唯一セットリストに入りませんでした。

「Final LoveLive!」はキャストの9人にとって、走り続けた6年間のゴール地点です。キャストとキャラクターが同位相にあるこの段階で、≪まだゴールじゃない≫と語る「愛してるばんざーい!」を歌うことはできませんでした。

ゆえにPileさんはこのMCで、会場にこの楽曲のタイトルコールを乞いました。あれは、あちらのμ'sへ捧げる特別なMCだったのではないでしょうか。

同様に、「これから」や「さようならへさよなら!」をはじめとした楽曲は、キャストとキャラクターの二人だと歌うことができない、あちらのμ'sの楽曲であると解釈します。

 

EN5  MOMENT RING/μ’s

『これが本当に最後の曲です。μ's ファイナルシングル MOMENT RING』

高坂新田穂乃果恵海さんから、一日目は低く力強く、二日目は涙がかった声で宣言されました。

この曲は歌詞に今までの楽曲のイメージとなるフレーズが散りばめられており、イントロからメンバーそれぞれが特徴とする仕草を順番に畳み掛けたかと思えば、今までの楽曲の振り付けの一部をそれぞれバラバラにとっていきます。二重目の圧縮が必要だったのは、いままでの全てがこの曲につながっていたからでした。

 

さらに、それらは全て間奏の演出につながっていきます。

ひとつのモニターに順番に映されていくメンバー。ただし、半分をキャラクター、もう半分をキャストと分割した上で、二人は同じポーズをとって映されていました。

キャストとキャラクターが別々に、しかし同じ舞台に立っていました。

最後のナンバリングシングルにPVが付属しなかったのは、PVを作ることができない曲だったからです。

 

「みんなで叶える物語」は、6年間という時間をかけて、二次元と三次元の壁を限りなく薄くすることで9人のキャラクターを三次元に近づけました。その先に、9人を18人に独立させることによって、9つの物語を叶えました。

 

ダブルアンコール

暗転したドームの天井には、照明によって「ラブライブ!」と「μ's」の文字が。

僕は放心して天井のそれらをぼんやりと眺めるばかりでしたが、アンコールが鳴り止みません。あの曲を要求する声です。

キャストへのインタビューの映像が流れはじめ、6年間への想いが語られました。

さらにモニターは過去のライブ映像を映し始めます。それらは、キャストとキャラクターの決別のため、つまりはキャストの卒業のための、さいごの振り返りでした。

センターモニターが割れ、大きなつぼみが会場の中央へせり出してきます。

BGMは「Days Have Passed By」。劇場版にて、「僕たちはひとつの光」へつなぐシーンの劇伴です。直訳で「過ごした日々」。

 

W-ENCORE1  僕たちはひとつの光/μ’s

 

こうして、「SUNNY DAY SONG」で限られた時間の終わりを迎えること、「MOMENT RING」で9人の実在を目撃させること、「僕たちはひとつの光」でキャストが旅立ちを済ませること、この3つの目的が達成されました。