読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

サクライブ

さくらい@Fate_7

ラブライブ!μ’s Final LoveLive! まるごと振り返り

f:id:sakuraiiiiiii7:20160403151708j:plain

ラブライブ!μ’s Final LoveLive!~μ’sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪~に参加したレポートおよび感想考察です。セットリストを解体することに挑戦しました。私的解釈を偉そうに書きます。

 

雑誌『電撃G's magazine』の読者参加企画を皮切りに2010年に開始したラブライブ!は、6年という時間の中で成長し、東京ドームという会場で6回目のライブを開催するに至りました。

ファイナルと題が打たれたこの度のライブは2016年3月31日、4月1日に開催され、ライブビューイングは日本の他にも海外10か国(中国・韓国・台湾・香港・シンガポール・タイ・インドネシア・マレーシア・フィリピン・オーストラリア)で中継されました(全国221会場、海外30会場)。また、4月2日には4月1日の公演を上映するスペシャルビューイング、もう一度 μ’s Final LoveLive!~μ’sic Forever ♪♪♪♪♪♪♪♪♪~が各映画館で催されました。

 

僕は3月31日、4月1日の両日ともに東京ドーム1階スタンド席一塁側Aブロックの座席から参加しました。4月2日のスペシャルビューイングにも行っています。

東京ドームは過去に何度か足を運んだことがありますが、改めてその広さと、そこに集まった人の多さに圧倒されました。

会場はBGMの「snow halation」に合わせた数多の白いサイリウムが振られる中、『間も無くStart!!』でフェードアウト、暗転。

ファイナルライブの幕が上がりました!

オープニングアニメ

新規アニメーション。

アニメ2期第13話で妊娠が発覚した音ノ木坂学院のマスコット・アルパカが、μ’s9人に見守られながら赤ちゃんを産むというもの。(一日目)

二日目は赤ちゃんアルパカが最初の一歩を踏み出し歩き始める映像に変更されていました。

ハート形の風船を受け渡しながら1stライブが行われた横浜BLITZから順に会場を巡り、東京ドームへ。

この映像に象徴される通り、ファイナルライブはラブライブ!が誕生してからの6年間の道のりを表現した、集大成となるライブでした。また同時に、μ'sのふたたびの誕生と歩み出しが描かれたライブでもあったと感じています。

 

セットリスト考察

恐ろしく緻密に組み上げられたファイナルライブのセットリスト。

感想を交えつつ振り返っていくとともに、僕は無謀にもこれを解体することに挑戦します。

 

ファイナルライブのセットリストは、6年間の集大成と行く先を表現するために、その全てをこの5時間に圧縮しています。

二日間のセットリストはほとんど同じで、それはこれから起きることをより多くの人に目撃してもらう必要があったからだと感じています。

それでは順に追っていきます。

 

M1  僕らのLIVE 君とのLIFE/μ’s

μ's、そしてこの「Final Love Live!」という、伝説の幕開けの曲です。

この1stシングル表題曲を1曲目に披露するのは、集大成としてまた王道として、過去を振り返るということを表現するにおいてこの上ないでしょう。

満を持してフルメンバー9人が揃ったステージとなるわけですが、膝の都合で一年間以上ぶりにラブライブ!のステージに立つ南條愛乃さんの姿に感激。

 

M2  僕らは今のなかで/μ‘s

アニメ化はラブライブ!を爆発的に大きくした契機。アニメ1期オープニング曲は「二番目のスタートを飾る曲」となりました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501112704j:plain

アニメシリーズの根幹を成す「僕」の曲、そのオープニングを飾ったこの曲が、原初の「僕」の曲と接続されることによって、いま集結すべきラブライブ!という物語に一本の筋を通しています。

 

MC1

自己紹介。

二日目の内田彩さんの涙が印象的でした。

二日目後半のアンコール後MCにて本人から喉を痛めて声が出なくなってしまったからだと話がありましたが、私は呑気にもそれまでずっと、最後の自己紹介となることに感極まってのものかと思っていました。

それだけ二日目もパフォーマンスは素晴らしく、不調を感じさせないものだったのです。

事実を知ってから三日目のスペシャルビューイングを観ると、このときの『ごめんね、ごめんね』という言葉がとても悲痛に見えました。

誰へ向けての『ごめんね』だったのかは彼女だけが知っていればよいことかもしれません。

 

M3  夏色えがおで1,2,Jump!/μ’s

3rdシングル表題曲。

この曲のセンターを務める矢澤にこ。そのパーソナルカラーであるピンク色に会場が染まっていきます。

一部の楽曲ではペンライトの色をセンターのパーソナルカラーに合わせる人が多く見られ、ライブを重ねる毎にその比率は上がっています。

参加者一人一人が思い思いの色を振り、メンバー9人の9色がカラフルにひしめく光景はラブライブ!のライブにおけるアイデンティティのひとつでもあったと思うのですが、時間をかけて今回のような形に移り変わっていったこともまた、ラブライブ!の到達した一つのすがたなのだろうな、と思います。

 (ちなみに、推しが絞れない弱い人間である僕は4thライブにて売り出された唯一オートカラーチェンジモードを備えるラブライブレード!→NEXTをひたすら振っています。)

 

M4  Wonderful Rushμ’s

5thシングル表題曲。客席は一気にセンター・ことりの白に。

アリーナ席中央までせり出したムービングステージは、座席を跨いでスタンド側バックステージへと移動するギミックを持ち、「出発」をテーマとする曲風と絶妙な噛み合いを見せます。

 

次々に披露されるナンバリングシングルは、μ'sの歴史の再確認を行うかのようです。

 

M5  友情ノーチェンジ/μ’s

1stシングルカップリング曲。

最初期から存在する楽曲だけあり、1st、2nd、4thライブと度々セットリストに組み込まれています。会場全員で行うテンポの良いワイパーの振りが印象的で、過去のライブの記憶が呼び起されるようです。

 

この曲で一同はトロッコに乗って会場を半周しつつ一旦退場するのですが、注目すべきは大きな会場における彼女達の気遣いです。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430135438j:plain

東京ドームだけあってアリーナ席だけでもかなりの広さがあるのですが、メインステージは中央のサブステージへ、そこから更に先に延び、一塁側ステージ、三塁側ステージが設置されています。サブステージは先のWonderful rushで用いられたムービングステージによってバックステージへ繋がれているほか、トロッコに乗るなどして会場を所狭しと動き回ってくれます。

また、衣装にも工夫が見られました。

下はμ'sの衣装を手掛けたスドーキョーコさんのツイート。

書かれている通り、より目立つように、衣装全体がギラギラと輝いて見えます。ここまでの5曲は通して、ギラギラな「僕らのLIVE 君とのLIFE」の衣装を着てパフォーマンスが行われますが、以降で登場する衣装もこの傾向は強く表れています。

これらの意向からは観てくれている人に対してより近い存在でありたいという想いを感じることができ、とても嬉しく思います。

 

幕間映像 μ's Chronicle 1

これまでのライブでは、この衣装替えの時間を使ってデフォルメμ'sによるライブテーマに踏み込んだ内容のミニドラマが上映されていました。

今回はキャストへのインタビューによってラブライブ!の歴史を振り返る映像が。

このファイナルライブは5時間以上に及ぶ長丁場にもかかわらず、6年という時間を圧縮するために花火のように次々と楽曲が打ち上げられていきます。必然的にMCに裂くことができる時間が非常に少なくなっているがゆえ、音楽の女神の名を冠するμ'sというグループの、音楽で語るライブであると言えます。

今までの想い出やプロジェクトへの想いを聞くことで、振り返りの効果もひとしお。

 

M6  もぎゅっと”love”で接近中!/μ’s

3rdシングル表題曲。

今まで登場してこなかった「もぎゅっと」のメイド風衣装が、CD発売から4年を経てファイナルでついにお披露目。

思いがけずキャストとキャラクターがダブって見えるほどの再現度を誇るこの衣装ですが、その上で動きやすさやシルエットの映え方など、今までの全てのノウハウが詰め込まれた集大成の衣装であったことが、ライブ後、キャストによって語られました。

 

M7  baby maybe 恋のボタン/μ’s

目の前の一塁側ステージに!目前20メートルの距離で歌い踊るμ'sに大興奮。衣装と楽曲のシナジーが凄まじい。

二日目の僕の座席は目の前に機材(カメラ)が鎮座し思いっきり視界に入ってくる席で、正直ツイてないなーと思っていたのですが、ここで重要なことに気付きます。

「カメラ目線」です。

カメラのすぐ隣から顔を覗かせる形となっている僕は、あたかもメンバー皆がこちらを注視しているような錯覚に陥ることができたのです...!

俺は南ことりに押してぽちりされた男だ!!道を空けろ!!!

 

M8  Music S.T.A.R.T!!/μ’s

6thシングル表題曲。

みんなで踊れることに主眼を置き、難易度の低い動作が振り付けられているパーティー感たっぷりの曲です。

引き続き目の前の一塁側ステージで踊るμ's一同。

振り付けに全然合っていないコールなんてしている場合ではなく、コールをガン無視して一緒に踊りました。僕の輝かしい思い出のひとつになりました。

 

MC2

アニメの楽曲パートへ

 

<メドレーパート(M9~M13)>

アニメのダイジェストを行うならば曲順はアニメの登場順に準拠しなくてはなりませんが、そうではありませんでした。
単にアニメ劇中歌を圧縮して振り返りを行うだけでなく、楽曲のメッセージ性を取り出し、組み合わせることでミュージカルのような構成をとっています。
 

M9  ユメノトビラ/μ’s

f:id:sakuraiiiiiii7:20160429031731j:plain

この曲の展開は前回の5thライブ6曲目でも見られた手法です。
楽曲のメッセージ性をアニメ本編の文脈の「μ'sが挑戦のトビラを叩く」というリリース当時の意味から独立させ、「夢の世界へいざなう、トビラの楽曲」として使っています。客席のペンライトが衣装や演出からイメージされる青・水色に変わるこの曲は、楽曲の世界観がより幻想的にされていくことで、この意味合いが強められている印象を受けました。同時に、みんなでアニメの映像を再現しようという気概が感じられて、とてもラブライブ!的だなぁと思います。
 

M10  ススメ→トゥモロウ/高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・園田海未(CV.三森すずこ

アニメ一期では、二年生3人によって未来の可能性が表現される楽曲です。

このライブでこのときに身に着けていた3人の衣装はそれぞれ赤・緑・青と光の三原色を配されています。光の三原色の文脈はアニメ1期3話劇中歌の「START:DASH!!」にも用いられていますが、この曲のみ原初の3人によるパフォーマンスとなったのは、全ての光色を包括した3人によって≪ほのかな予感≫あるいは≪無謀な夢≫を振り返る意を込めてのものだったのではないでしょうか。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430163214j:plain

 

M11  Wonder zone/μ’s

メイド風衣装が映えますね。
アニメ1期9話「ワンダーゾーン」ではμ'sの地元である秋葉原を歌った曲として用いられましたが、この場では東京ドームという大舞台をμ'sのホームグラウンドへと変容させました。
 

M12 これからのSomeday/μ’s

不思議の国のアリス」を衣装のモチーフとする楽曲。
アニメ1期6話「センターは誰だ?」にて、μ'sの7人によって披露された劇中映像では、一部のメンバーの衣装がトランプのスート模様で飾られています。ハート(穂乃果)、スペード(真姫)、ダイヤ(にこ)と割り振られており、μ'sが未完成であることが示されていました。ですが、のちの「3rd Anniversary LoveLive!」にて、生徒会組二人の衣装が披露されることでクラブ(希)を含めスート4種が出揃うことになります。
未完成を前提として作られたこの劇中歌は、本来は"等身大のμ's"を表現した曲となっていましたが、完成した9人でパフォーマンスを行うことにより、"願いの成就"という、全く別のニュアンスを放つようになりました。補足ですが、9人でこの曲のパフォーマンスが行われるのはこのライブが初めてです。
満を持してファイナルで披露された9人バージョンのこの曲、サビ部分の振り付けはμ'sの頂点の曲「KiRa-KiRa Sensation!」のサビにも引用されています。なぜならもちろん、"9人で披露する「これからのSomeday」"の文脈を含ませることができるからです。
 

M13  Love wing bell/μ’s

劇中では二年生3人を除く6人で披露された楽曲ですが、この場では9人によって歌われました。

「Final Love Live!」はラブライブ!が6年間をかけて目指した≪あこがれの瞬間≫を実現させるための場であり、この曲を9人で歌うことは必然でした。

メドレーパートはファイナルライブのシナリオを描いた物語となっていました。

 

MC3

短いMCで、MCが休憩の役割を果たしておらず少し心配になりました。

 

M14  Dancing stars on me!/μ’s

暗転の瞬間で衣装のエプロンがオレンジ地にコウモリ模様のハロウィン仕様にチェンジ。マジックテープを剥がす音が聞こえたのは内緒です。

 会場カラーは紫。

昼と夜、夢と現実の二面性の曲は、ライブという場を使って二次元と三次元の二面性につながっていきます。

ファイナルライブという場で歌い上げられる≪もっともっと踊らせて≫という言葉は一見せつなくなりますが、彼女たちのその後は我々に委ねられていると取れます。

 

M15  Happy maker!/μ‘s

ひとつの物語を綴じ、次のはじまりへ向かう円環の曲。

この一連のセクションによって「Final Love Live!」でひとつの物語が終わりを迎えること、そして次の物語が生まれることが示されています。

 

幕間映像 μ's Chronicle 2

1stライブや初めてアニサマに出演したことに触れていました。

キャラクターとキャストが同じ振り付けをして歌って踊ることの新しさ、苦労したことについて語りがありました。

 

M16  WAO-WAO Powerful day!/Printemps(高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・小泉花陽(CV.久保ユリカ))

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430141418j:plain

≪おはようPowerful day!≫の歌詞で毎回恒例のユニットシングルパートが開幕します。

CDの帯にあった≪楽しい一日のはじまりだよっ!≫の文をそのまま用いたような、なんてストレートな使い方なんだ、と感心。

何気にコールが多い曲なので一発目から大盛り上がりです。

 

MC-Printemps

橙・白・緑のブレードの光が野菜スティックみたいだとか、さっきお餅食べたとか、PrintempsのMCは相変わらずユルユルです。

衣装にも触れていました。

ユニットシングル第1弾「Love marginal」の衣装であると同時に最新4thシングルのものでもある今回再現された衣装は、相当にこだわりを持って作られたものであることが語られました。

 

M17  NO EXIT ORION/Printemps(高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・小泉花陽(CV.久保ユリカ))

Printempsの楽曲には、先の「WAO-WAO Powerful day!」のような元気な曲と、この曲のような切ない系恋愛ソングの極端な二面性があります。

ユニットシングル4th sessionでは「王道乙女系ユニット」というコンセプトにはめ込まれたギャップが最も大きく表れており、さっきまでの雰囲気との対比によってより強調されます。

青白い照明のもとスタンドマイクで熱唱する3人の姿が、カッコ良すぎる...

 

『次は、この曲!』

M18  sweet&sweet holiday/Printemps(高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田 彩)・小泉花陽(CV.久保ユリカ))

いつものユニットパートでは表題曲とカップリング曲の2曲披露のところを、まさかの3曲目。

ユニットシングル第1弾カップリング曲。

2012年の1stライブ以来のお披露目となり、2013年のアニメ化からラブライブ!を追いかけ始めた僕にとって嬉しいサプライズでした。

 

M19  思い出以上になりたくて/lily white(園田海未(CV.三森すずこ)・星空凛(CV.飯田里穂)・東條希(CV.楠田亜衣奈))

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430234940j:plain

お得意の昭和の歌謡曲調の楽曲を引っ提げて、lily whiteが登場。

夕焼けを思わせる橙色の照明が相まって昭和感に拍車がかかります。

lily whiteの楽曲はもちろん単体でも楽しめるのですが、それぞれいくつかを繋げてひとつの物語調になっている節が強いと思います。

 

M20  ふたりハピネス/lily white(園田海未(CV.三森すずこ)・星空凛(CV.飯田里穂)・東條希(CV.楠田亜衣奈))

ユニットシングル3rd sessionカップリング曲。

前回の5thライブでは、『歌詞の「幸せ」に合わせてハートを描きましょう』と振り付け指導があった曲。この振り付けを意識することはすなわち歌詞を噛み締めるように聴くことに繋がっていて、彼女達が伝えてくれる「幸せ」がダイレクトに染み入ってくるんですよね...
 

MC-lily white

衣装に言及。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160430235259j:plain

風船で覆われている衣装だそうです。儚く消えやすい、泡沫の恋を歌う少女にピッタリではありませんか。先の「ふたりハピネス」では、トロッコで移動しながらシャボン玉を飛ばしていたりもしていましたね。 『着ているとじんわり暖かい』というコメントには、何とも言い表し難いエモーショナルを呼び起されました。

他にも客席のペンライトを桜に見立てようという試みがあり、会場の5万5千人が合図とともにウェーブの要領でピンクと白を次々点灯させていく光景には思わず息が漏れました。

ところで、ユニットシングル4th sessionのジャケットには、3グループに共通して桜の花が描かれています。桜の花言葉には、「優美」「純潔」などのほか、「独立」があります。

奇しくも、東京の桜は4月1日に満開となりました。

 

M21  春情ロマンティック/lily white(園田海未(CV.三森すずこ)・星空凛(CV.飯田里穂)・東條希(CV.楠田亜衣奈))

自身を蝶に例え生まれ変わった、lily white最強の楽曲。

幼虫からサナギを経て成虫へと変化を遂げる蝶は、変容、成長、転生などの象徴として扱われます。

各ユニットの中でもlily whiteはいつも振り付けが難しそうな曲をやっている印象ですが、今回は過去最も細かく素早い、キレを要求される振りをこなしていました。息をのむほどに美しく、一体どれほどの練習をしたのか......想像に難いです。これも6年間積み上げた成果のひとつでしょうか。

 

M22  Cutie Panther/BiBi(絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・西木野真姫(CV.Pile)・矢澤にこ(CV.徳井青空))

BiBiのユニットシングル2nd session表題曲。

ユニットパートには1stから最新4thセッションまでの曲が一同に会する、まさに集大成のセットリストとなっています。

先ほどのlily whiteからは打って変わって、BiBi特有のコールで盛り上がる楽曲で雰囲気を一変させました。

 

M23  PSYCHIC FIRE/BiBi(絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・西木野真姫(CV.Pile)・矢澤にこ(CV.徳井青空))

正直言ってよくわからない歌詞の内容から断片的に察するに「不可解に燃え上がる恋の炎」を歌った曲なのですが、まずタイトルがわかりにくく、故意に婉曲的な題を打っている気がしてなりません。加えて拍車をかけるのが、原曲から挿入されている非常に難解で意味がわからないコールです。

これらには読解を諦めて思考を止めさせる力がありました。その日イチのテンションで猿のようにコールを打ちまくったあの瞬間、会場はひとつになっていました。BiBi帝国の建国です。

元来のユニットコンセプト「華やかモデル系ユニット」のすがたは、跡形もなく崩れ去っていたのでした。

 

MC-BiBi

衣装への言及はありませんでしたが、黒を基調とする衣装を広い会場で目立たせるためにメタリックなパーツが採用されていたのではないかと思います。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501014913j:plain

4thライブからおなじみのBiBiコールを綺麗に決めて、次の曲に繋ぐコントが始まります。

『すごく盛り上がったわ、さすがはコミックユニットね』

『ちょっとちょっとー』

『どうしたのハラショー』

『私達、おしゃれ系モデルユニットでしょ』

『ごめんなさい、私、錯覚してた』

『錯覚...?』(ライブビューイングでは映されませんでしたが、ここの徳井青空さんオーバーリアクションすぎて相当な変顔になっているため苦笑する二人)

『その錯覚、現実にしましょう』

『頼んだわよ真姫ちゃん』

『任せて』

 

『それでは聴いてください、錯覚CROSSROADS』

M24  錯覚CROSSROADS/BiBi(絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・西木野真姫(CV.Pile)・矢澤にこ(CV.徳井青空))

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501020739j:plain

芸人集団となったBiBiですが、決めるところは決めるんですよね。あれだけブチ上げておいてこれはズルい。

西木野Pile真姫さんの美しいファルセットには歓声が上がりました。

 

幕間映像 μ's Chronicle 3

2ndライブ、アニメ1期、3rdライブとアニメ2期決定に触れました。

それらを通してキャラクターとの距離が近づいたという話がありました。このあたりから「18人」という言葉が出始めます。

 

M25  Angelic Angel/μ‘s

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501105520j:plain

何度も足を運んだ映画館で、何度も見たあのシーン。会場が一気に水色になります。

このとき僕はなぜか「お、いつもの衣装だな」と思ったのですが、この衣装がライブで披露されるのは当然この場が初めて。「あまりの再現度の高さに、見慣れていると錯覚し逆に驚かない」ということに、後から気付き驚くという不思議体験をしました。

イントロのドラムに合わせて、火薬を使ったド派手演出で客席のボルテージも爆発。あのときの鼻をつく硝煙の匂いが忘れられません。

大きな見どころとして、扇子の軌跡がリアルタイムでモニター上に描かれるという、PVを再現する演出がありました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501110658j:plain

一日目は失敗が多く、モニター全体が真っ黄色になってしまったりで「なんか凄いことをしようとしている」ということだけは伝わってきましたが、二日目は見事に全箇所キマッていました。

ユニットパート BiBiの「PSYCHIC FIRE」でも、映されたキャストがモニター内を動くボールで遊ぶ演出が見られました。このモニター内とステージ上のリアルタイム合成を、二次元と三次元の融合と言わずして何と言いましょう。

 

MC4

各々が衣装や髪型へのこだわりに触れます。海未ちゃんのポンデリングのような頭もしっかり作りこまれていました。

回を重ねる毎に外面がキャラクターに近づいていきます。

 

M26  輝夜の城で踊りたい/μ‘s

この曲のサビのコールを今度こそ何としても揃えたい、と思っていた人は少なくなかったでしょう。

ライブの入場前、周りからたくさんの会話が聞こえました。ライブ自体初めてだと話す高校生、親御さんと来ている中学生、果ては未就学であろう小さい子の姿も。ラブライブ!という作品は、それだけセンセーショナルで、それだけたくさんの人の足を会場へと向かわせる力を持ちました。

コールが揃わないことを、とてもいとおしく思います。

 

M27  だってだって噫無情/μ’s

会場を蒼く染める、海未ちゃんセンター曲。 和テイストの曲が続きますが、このライブは衣装に対する妥協が一切感じられず、曲との噛み合いへの配慮が尋常ではありません。

ステージから噴き上がる炎柱がスタンド席にいてもアツい!扇子をクルクルと回す振りは見た目に華やかで、歓声が上がりました。

ファイナルライブという場で歌われる別れの歌には、特別な意味を見出してしまいますね。

 

幕間映像 μ's Chronicle 4

猛加速するラブライブ!の勢い、4thライブ、アニメ2期について語られました。

この先どうなっちゃうんだろう、という気持ちが強かったようです。

面白いのは、やっている側の感想が見ている側のものとさほど変わらないんですよね。

キャラクターの生き生きとした実在性を一番に感じていたのは、キャストなのかもしれません。

 

M28  Hello,星を数えて/星空凛(CV.飯田里穂)・西木野真姫(CV.Pile)・小泉花陽(CV.久保ユリカ

テーブル、傘、コートなどの小道具も用意され、そこまでやるのかというほどに再現されました。

ところで、劇場版は曲の1番までしか映像がありません。このライブで劇中映像の先が描かれたのは、革命です。

花陽と真姫はコートを脱ぎだし、中にはなんと凛と同じ衣装を着込んでいるではありませんか。3人が同じラインに立つことで、リーダーの素質の片鱗を見せる凛の、≪きっと一緒なら全部楽しめる≫という方法論が強調されます。 嗚呼、何て眩しいんだろう...

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501120617j:plain

 

M29  ?←HEARTBEAT/絢瀬絵里(CV.南條愛乃)・東條希(CV.楠田亜衣奈)・矢澤にこ(CV.徳井青空

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501121319j:plain

ススメ→トゥモロウと対をなす、「←」の光の三原色の曲。

≪ハテナから先へとなかなか進めない≫と歌うこの曲の終わりに、3人ははじめとは違うなんだか豪奢なサングラスを取り出し掛け直します。劇場版の延長として行われる劇中歌のパフォーマンスは、時系列を異としても根本の機能に全く変わりはありません。ゆえに、「新しい文脈」でなく、「再現の延長」と受け取りました。

 

M30  Future style/高坂穂乃果(CV.新田恵海)・南ことり(CV.内田彩)・園田海未(CV.三森すずこ

劇場版同様、制服を着てのパフォーマンス。

劇中では物語の着地点を示す曲となっていましたが、二番以降、一部に「START:DASH」の振り付けを交えることで、ここから「Final LoveLive!」の真意が明示されていくことを予感させました。

≪隣も前も後ろも We love music≫、≪最高の夢をカタチにする時≫でなければ、このライブの悲願は達成されなかったでしょう。

 

幕間映像 μ's Chronicle 5

5thライブ、劇場版、ファンミーティングツアーについて振り返りました。

これにてμ's Chronicleは現在に追いつき終了。モニターには「ミはμ'sicのミ」の『μ'sic forever 忘れないで 君と僕の足跡』の歌詞が浮かびました。

 

M31  それは僕たちの奇跡/μ’s

「SUNNY DAY SONG」の衣装で登場。

大切な「いままで」の圧縮を終え、奇跡の開幕を歌い上げます。

≪最後まで駆け抜けるよ!≫

 

M32  ミはμ’sicのミ/μ’s

ライブタイトル「〜μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜」に引用される歌詞をもつ、「みんなで作るμ'sの歌」。ファンミーティングツアーで回った全ての会場で歌われました。

いままでの6年間を表す≪君と僕の足跡≫の曲をみんなで歌い踊ることによって、総まとめとしました。

 

M33  Super LOVE=Super LIVE!/μ’s

ラブライブ!と、愛することと、ライブと、生きるということについて歌った曲。哲学的な内容なのに、とても感覚的でストレートに表現できてしまうことに、歌と音楽の力を強く感じます。

コールが盛りだくさんでライブでの披露が心待ちにされていたこの曲、初披露にもかかわらずワンフレーズ単位のカラーチェンジに大多数の参加者が対応し、大盛り上がりとなりました。僕もこのためだけに用意したファイナル仕様の「ラブライブレード!μ'sic forever」を振りましたとも。

万感の意を込めて発される≪We are μ's!≫、≪We are the one!≫のコールの重みが凄まじい。

 

M34  No brand girls/μ’s

ブチ上がったテンションのまま、μ's最強のブチ上がり曲がブチ込まれます。

「知られていない少女たち」の歌が東京ドームという会場で歌われる日が、本当に来たんですよね――

 

M35  KiRa-KiRa Sensation!/μ’s

この曲の振り付けは過去のシングルや劇中歌のもので構成されており、μ'sの集大成を表現した楽曲となっています。

全ての歌詞が実感をもって刺さり、このときのために生み出された曲なのではないかと思いました。

 

MC5

「SUNNY DAY SONG」の振り付け講座。劇場版の流れを汲んで、星空飯田凛里穂さんが先生を担当します。μ'sが踊る振り付けとは少し違うんですね。

 

M36  SUNNY DAY SONG/μ’s

第一の終着点となる、大きなテーマのひとつを担う曲です。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501145936j:plain

劇場版にて、参加者全員の衣装に刻まれたトランプのスートによって「みんなで一組」が表現された、すべてのスクールアイドルのための歌です。トランプの記号は今回のロゴ、そして僕たちの背中にも刻まれていました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501151541j:plain

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501151551j:plain

劇場版では、有限の時間の中で生きる「スクール性をもったアイドル」として目指したものの終着点として、未来への種まきをする「最高に楽しいライブ」に至りました。

オープニングアニメ、絵里の『SUNNY DAY SONGのライブは見てくれた?』をはじめとした台詞によって、このファイナルライブが以後の時間軸にあることが示されています。そんな中、6年間を振り返り、種まきである「最高に楽しいライブ」を「みんな」でやることで、「スクール性をもったアイドル」の集大成としました。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501152629j:plain

『これが最後の曲です』の言葉で始まったこの曲。このライブは、ここでまでで一旦幕を降ろさなくてはなりませんでした。「MOMENT RING」を歌うには、みんなの同意が必要だったからです。

 

アンコール映像

まだμ'sにはやるべきことがある。アンコールをしていると、映像が流れ始めました。

1stから6thまでのシングルのPV映像、アニメ1期オープニング、2期オープニング、劇場版の「SUNNY DAY SONG」。

簡易的にではありますが、μ'sの誕生からいま、もしくはこのライブの開演からさっきまでの瞬間を「もう一度」振り返っています。

もうひとつの幕を下ろすために、もう一度圧縮を繰り返す必要があったからです。

 

EN1  START:DASH!!/μ’s

はじめに着ていた「僕らのLIVE 君とのLIFE」の衣装でもう一度登場。

曲名「START:DASH!!」の「:」は「:D(笑顔)」の顔文字を成形するほかに、音楽記号におけるリピート記号を表します。

ここからは「スクール性をもったアイドル」ではなく、μ'sというグループの個人的な文脈が展開されます。その上で必要だったのが6年間の圧縮を「もう一度繰り返す」ことであり、先のアンコール映像と曲名のリピート記号を用いることで、もうひとつの目的のための二重展開を行いました。

 

EN2  Snow halation/μ’s

 1stライブから徐々に大きくなり、もはやμ'sの名物となったスノハレが満を持して歌われます。一致団結して二次元のPV映像を三次元で展開する光景は、「みんなで叶える物語」であるラブライブ!の象徴と言ってもいいのではないでしょうか。

f:id:sakuraiiiiiii7:20160501160853j:plain

ファイナルライブにて、ライブビューイングを含め世界中で掲げられたであろうオレンジ色のサイリウムは、過去6年間で間違いなく最も大きな輝きを放っていました。

 

EN3  Oh,Love&Peace!/μ’s

未来へと向かう、大団円の曲。

トロッコに乗って歌われたためわかり辛かったのかもしれませんが、もともと花陽をセンターポジションに置く楽曲です。

今回のセットリストは、メンバー全員がセンターに立つよう選曲されています。

会場が緑に染まらなかったのは「輝夜の城で踊りたい」同様、ご愛嬌ということにしましょう。

 

EN4(一日目)きっと青春が聞こえる/μ’s

EN4(二日目)どんなときもずっと/μ’s

アンコール4曲目はセットリストの中で唯一、一日目と二日目で違う曲が歌われました。

アニメ1期エンディング曲「きっと青春が聞こえる」は、「いま」を謳歌する3月31日の曲として、2期エンディング曲「どんなときもずっと」は、次の一歩を踏み出す4月1日の曲としてそれぞれ、これからの「僕」と「君」の在り方を語っています。

この地点でおわりの3月31日とはじまりの4月1日を接続し、ひとつの輪としていたのではないでしょうか。

 

MC6

9人がそれぞれ、短くも重みのある感想を述べました。

 

・μ'sの18人性

幕間映像やMCにて、キャストの口を通して突如出てきた「18人」ということば。1stライブのときから、常に一人は二人だったことを物語っています。

しかしながら、今まで「二次元と三次元の融合」を突き詰めてきたμ'sが、何故ここにきて突如「18人性」を前に出すこととなったのか。

これは非常にナイーブかつ今回の「FInal LoveLIve!」の肝となるポイントで、6年間の圧縮を二重にくりかえしたことにつながります。

なぜならμ'sは、このファイナルの舞台で、融合していた二人を切り離し、独立させることを試みたからです。全てがこの後の「MOMENT RING」につながっていくことになります。

 

・μ'sというスクールアイドル

このMCではさまざまなメッセージを聴くことができました。

飯田里穂さんは『凛ちゃーん!みてましたかー?私やりきったよー!』と呼びかけ、内田彩さんは『南ことりになりたかった』と言い、南條愛乃さんは『絢瀬絵里南條愛乃でした!』と挨拶を締めました。

極端な3人を例に挙げましたが、おそらく9人9通りの二者間の付き合い方が存在するのでしょう。

正直なところ、ひとつのことを成し遂げるために、その方針をひとつに固めるべきではないかと思いもしました。しかしμ'sというスクールアイドルは今まで「やりたいこと」を突き詰めてきたわけで、これらの個性があったからこそ、ここまで来ることができたんだろうな、とも思います。

 

・「愛してるばんざーい!」の不在

アニメ本編に登場した楽曲の中で、真姫と穂乃果が出会うシーンで使われた「愛してるばんざーい!」は唯一セットリストに入りませんでした。

「Final LoveLive!」はキャストの9人にとって、走り続けた6年間のゴール地点です。キャストとキャラクターが同位相にあるこの段階で、≪まだゴールじゃない≫と語る「愛してるばんざーい!」を歌うことはできませんでした。

ゆえにPileさんはこのMCで、会場にこの楽曲のタイトルコールを乞いました。あれは、あちらのμ'sへ捧げる特別なMCだったのではないでしょうか。

同様に、「これから」や「さようならへさよなら!」をはじめとした楽曲は、キャストとキャラクターの二人だと歌うことができない、あちらのμ'sの楽曲であると解釈します。

 

EN5  MOMENT RING/μ’s

『これが本当に最後の曲です。μ's ファイナルシングル MOMENT RING』

高坂新田穂乃果恵海さんから、一日目は低く力強く、二日目は涙がかった声で宣言されました。

この曲は歌詞に今までの楽曲のイメージとなるフレーズが散りばめられており、イントロからメンバーそれぞれが特徴とする仕草を順番に畳み掛けたかと思えば、今までの楽曲の振り付けの一部をそれぞれバラバラにとっていきます。二重目の圧縮が必要だったのは、いままでの全てがこの曲につながっていたからでした。

 

さらに、それらは全て間奏の演出につながっていきます。

ひとつのモニターに順番に映されていくメンバー。ただし、半分をキャラクター、もう半分をキャストと分割した上で、二人は同じポーズをとって映されていました。

キャストとキャラクターが別々に、しかし同じ舞台に立っていました。

最後のナンバリングシングルにPVが付属しなかったのは、PVを作ることができない曲だったからです。

 

「みんなで叶える物語」は、6年間という時間をかけて、二次元と三次元の壁を限りなく薄くすることで9人のキャラクターを三次元に近づけました。その先に、9人を18人に独立させることによって、9つの物語を叶えました。

 

ダブルアンコール

暗転したドームの天井には、照明によって「ラブライブ!」と「μ's」の文字が。

僕は放心して天井のそれらをぼんやりと眺めるばかりでしたが、アンコールが鳴り止みません。あの曲を要求する声です。

キャストへのインタビューの映像が流れはじめ、6年間への想いが語られました。

さらにモニターは過去のライブ映像を映し始めます。それらは、キャストとキャラクターの決別のため、つまりはキャストの卒業のための、さいごの振り返りでした。

センターモニターが割れ、大きなつぼみが会場の中央へせり出してきます。

BGMは「Days Have Passed By」。劇場版にて、「僕たちはひとつの光」へつなぐシーンの劇伴です。直訳で「過ごした日々」。

 

W-ENCORE1  僕たちはひとつの光/μ’s

 

こうして、「SUNNY DAY SONG」で限られた時間の終わりを迎えること、「MOMENT RING」で9人の実在を目撃させること、「僕たちはひとつの光」でキャストが旅立ちを済ませること、この3つの目的が達成されました。