映画 ラブライブ!The School Idol Movie を、感想・考察を交えて一本まるごと振り返ります。
ネタバレ全開。
劇場版
ラブライブ!The School Idol Movieは、アニメ
ラブライブ!1期および2期を前提とし、2期最終話(13話)のつづきを描いた映画です。
アニメ2期の製作中に映画化が決定し、シナリオを作り始めたそうです。
(舞台挨拶より:京極尚彦監督 談)
冒頭から順に内容を追っていきます。
回想
水溜まり。
『もう帰ろう』とことり。
1期を経て、信頼のもとの追従をアイデンティティーとした現在の姿との対比。
一方で恐る恐る見守る海未。心配性な彼女の本質的な部分は後に強調されることになります。時が経っても変わりません。
「水溜まりを跳び越える」という動作には、「目標の達成」が示されています。
劇場版のゴール地点である「SUNNY DAY SONG」が聞こえてくるのは、「目標の達成」に重なります。
幼い頃の跳躍は現在の一歩へ。
ラブライブ!も5年間の過程でいくつもの目標を達成して、”いま”までやってきたのではないでしょうか。
部室
ドーム。エアメール。海外いきます。
空港
それぞれの空港でのシーン。
『私達、行くんだね・・・あの空へ・・・見たことのない世界へ!』
タクシー
今回の経緯を説明。
はしゃぐ絵里。絵里は本当に素直な言動をとるようになりました。微笑ましいです。
『おっきいトラック〜!』のカットでは、穂乃果達のタクシーのすぐ後ろの車両の座席中央、にこが乗っているのが見えます。海未達は既にはぐれている様子。
合流できたのは凛のおかげのようです。前半は成長した凛の姿が多く描かれます。
ホテルの部屋
思い違いにせよ、海未がいかに怖い思いをしたかを語ります。周りは呆れ気味ですが、情けない姿をメンバーに晒せるほどになったんだなぁとしみじみ。
花陽が場を繋ぎます。
レストラン
視聴者を「圧縮」によって置いてけぼりにしないために、これから何をしますよ、と説明しておく。
『賛成の人〜?』
にこが気を利かせる。海未以外賛成。
ニューヨークはチーズケーキの本場らしいです。
ホテルの部屋
ことうみ。トランプでは相変わらずの海未。変わらない女の子。ホノカチャンに助けを求めることり。机の上に先のシーンで登場したカップケーキの箱があります。
のぞまき。恣意的なノートの置き方。
りんぱな。『遠くに来ちゃったね』『あったかい』
ほのにこえり。ハ
ネムーン仕様のくだりはロケハン時にあった実話を採用したとのこと。
(舞台挨拶より:京極尚彦監督 談)
ランニング
最後尾は海未...と思いきやにこ。面倒見の良さ。にこは下手側に配置されることが多いです。
こんなところにステージ
「μ'sらしいステージ」の探索。
『ちょっと登ってみる?』『リードは任せるにゃー>ω</』
外国人3人組。
『何かパフォーマンスをするの?』
『Yes,we are school idols!We are called μ's !』
『スクールアイドル?日本には素敵なものがあるのね。』
『私も行ってみたい。』
『それじゃあ楽しんで行ってね。』
みたいな感じ。
気圧され気味の面々ですが、不信気味であった海未含めあたたかく迎えられたことを実感したようです。
高い位置なのに下手側という配置はなんとも足元を掬われるような気分になります。
観光
もとい、ステージ探し。
『ホノカチャン、ヒーローみたい』『えっへん!』
ことりのヒーローはいつだって穂乃果なんです。
レストラン。
『これ全部食べられるの!?』
ことりのお冷やだけが減っています。イベント中に水を口にする機会が非常に多いことに定評のある、キャストの内田彩さんに倣ったものと思われます。アニメ1期でも、新田恵海さんの「考えるときに口元に手をあてるクセ」が穂乃果にあてがわれました。
「リンク感」がウリのラブライブ!が放つ中の人ネタは意味性が段違いです。
メインストリート。
買った飲み物を一口で半分近く減らす真姫の肺活量は歌ウマキャラゆえか。
『てふぁにーっていうお店で、朝食とか食べちゃうんでしょ?』
きらびやかな生活に漠然とした憧れを持つ穂乃果と凛。二人に乗せられてにこも知ったかぶるが、『全部間違ってる!』と真姫。後のシーンの反復。ドームの舞台に立つことに誰よりも憧れるにこ。アイドルを続けることを真っ先に否定するのは真姫です。
服屋。
正反対ともとれる二人の服装は何を示すのか。
穂乃果のTシャツのリンゴは
新田恵海さんつながりでしょう。
にこと希はくされ縁の悪友感がありますね。
ビル展望台。
舞台は明らかにニューヨークなのですが、劇中では「海外」「この街」などの表現を使い、あえて地名を出していません。ここに「秋葉原」を上書きすることで「いつものμ's」が演出されます。
凛とことり。劇場版において、この二人は並んで描かれるカットが多いです。タクシー、帰国後の路地裏、イヤホン回し聴きなどなど。リーダーを補佐してきたことりは次期リーダーの凛を気にかけ、凛はことりを頼りにする図式。
雨
アニメ
ラブライブ!の雨はいつも、不安や障害を具現化したストレッサーとして用いられてきました。
しかしながら、同時にそれは前に進むためのきっかけでもありました。
Hello,星を数えて
次期リーダーとして急速な成長を見せる凛。こんなに頼もしくなって...。生き生きとした1年生組の姿には感動すら覚えます。
穂乃果が太陽なら凛は星空という表現は、雨を止ませる二人の方法論の違いに表れています。困難をいかに楽しむか。みんなといれば『あったかい』。
映像中のカップの中に指をつけて熱がる仕草は、後の熱い紅茶を一気飲みする穂乃果との差別化を図るかのようです。
余談の余談。
白米
グラマ
ザコンを披露してしまった絵里がホームシックを心配するのは笑うところでしょうか。
前のカットとは違う服を着ているメンバーと、同じ服を着ているメンバーとが混在しています。何があったのか、日本を発って何日目なのか、解釈の自由を作り出すかのようです。
GOHAN-YAを後にして
アニメ2期7話で登場した「GOHAN-YA」は海外にも出店しているようです。
ここでもことりんの並び。
『学校帰りみたいだね』
『みんなとこうしていられるのももう僅かなはずなのに、この街は不思議とそれを忘れさせてくれる』
悪く言えば「停滞」の空気が漂う台詞です。
駅
「停滞」と逆方向へ進む穂乃果。
劇伴が光ります。
迷子の穂乃果
たすき掛けしたバッグのストラップを両手でつかむ仕草と若干の幼さを醸す服装がシチュエーションにベストマッチ。不安を煽ります。服装のチョイスには対比する女性シンガーに大人びた雰囲気を持たせる効果もありそうです。
たびたび通行人のモブが3Dで描かれますが、このシーンでは人混みのモブを3D、穂乃果のみ作画で描いたカットがありました。存在感が希薄になったはずの穂乃果に、逆に視点が誘導されます。
As Time Goes By
有名ジャズナンバーらしい。
「時の経つまま」「時の過ぎゆくままに」と訳すことができますが、邦題は『時が経っても』。
地下鉄
マイクを巡るやりとりから、女性シンガーのおっちょこちょいな部分が垣間見えます。
このやりとりの本質的な機能は、視聴者に「あれはマイクが入っているケースなんだ」と強く印象付けることにあるように思えます。重要なモチーフです。
歩く二人
未来の穂乃果を彷彿とさせる風貌の女性シンガーが語る自身の過去には、思わずμ'sの行く末を重ねてしまいます。
このシーンには、場面のニュアンスを主張する代表的な舞台装置・信号機がやたらと出てきます。
ホテル前
『何やっていたんですか!!』『どれだけ探したと思っているんですか...』
臆病なところもあるけれど、思いやりは人一倍。二人の変わらない関係性。
マイクケースを持たせることで穂乃果の両手を塞いだスタッフの手腕に拍手。
『何のために歌う、か・・・』
Angelic Angel
『何のために歌う』。問いかけを反芻する穂乃果を経てライブシーンへ。
紛れもなくこの劇中歌は、「
ラブライブのために歌う歌」です。
スクールアイドルの甲子園たる
ラブライブへμ'sの情熱を綴った歌であり、あるいは、自分達を“
いま”へ押し上げてくれたプロジェクトそのものへの想いのようにもとれます。
その振り付けは「軌跡を描く」。映像の背景としてたびたび映るセントラルパークの芝は1stシングルのPVを想起させます。
機内
目を覚ます穂乃果。つられて起きることり。
夢のような状況は長くは続かない。穂乃果は道に迷ったからこそ、「飛んでいる」ことに自覚的になったのかもしれません。
真姫も目を覚ましている様子。上手側に配置されているにこが起きているかは伺い知ることができません。
ラブライブ!は、「“夢”と“現実”の境界を曖昧にする表現」
にあふれています。
空港
日本において空港で有名人を出待ちする光景はあまり見られません。海外公演の際はμ'sも空港で出迎えられたそうです。
即席サイン会ではぐるぐる回るカメラワーク。『でもどこからが夢?』疑問もぐるぐると回ります。
一躍有名人に
街中に貼り出されたるは、
2012年に横浜BLITZで行われた「ラブライブ! μ's First LoveLive!」のキービジュアル。
終わりを描くにはやはり、原点に回帰することが正道であるように思います。
路地裏
『でもそれって、海外ライブが大成功だったってことだよね!』
『ラブライブはずっとずーっと続いていくんだね!よかったー!うれしい!』
素直で純粋な気持ちです。
?←HEARTBEAT
run awayは逃走、のほかに急上昇、急騰の意味もあるようです。
テレビ画面の向こうの3人が身に纏う赤・青・緑は、START:DASHの配色です。素朴さや拙さ、精一杯さを醸し出す衣装、完敗からのスタート。最も"スクールアイドルらしさ"が表された一曲ではないでしょうか。
そんな彼女たちも今や画面の中の存在。自らの手で画面を消します。
脚のみを逆光視点で一瞬映すカットは、それが夢やまぼろしでなく現実であることを再認識させてくれます。
高坂家の居間
ここまで大きくなったからには、辞めづらいよね。という話。本題に入っていきます。
穂むらのモデルである老舗「竹むら」にも、聖地巡礼をする人々によって経済効果がもたらされたようです。
追われる穂乃果
椅子に縛り付けられたりもしていますが、過剰な演出をコミカルにさらっと、違和感なくできてしまうのはアニメという媒体ならではだと思います。
部室
『たぶん見ている人にとっては、私たちがスクールアイドルかそうじゃないかってことは、あまり関係ないのよ』
メタいです。見ている人に対して、「スクールアイドルとは」ということについて考えさせます。
『やるしかないんやない、ライブ』『μ'sの終わりを伝える、さいごのライブ』
希は本音を代弁させる媒体としてタロットを使うことがなくなりました。信頼の証です。
理事長室
『今の熱を冷まさないためにも』『続けてほしいとみんな思っている』
更にメタいです。我々が直接的に映画に出てきています。
中庭
『困ったことになっちゃったね』
『あのときの決心を無駄にはできない、わかるでしょ...!?』
わかる。横顔のアップだけで見る人の心を動かすことができるのは、既に過去の描写を持っている作品の特権です。ずるいよ。
葛藤を抱える穂乃果は口を開きません。そして屋上の第一声まで、海未にも台詞がありません。「喋らないということ」をさせる脚本。
穂乃果の部屋
『難しいなぁ・・・』
マイクケースがたびたび視界に入ってきます。
後続の萌芽と原点の気付き。『楽しい』は、「やりたいからやる」という内から湧いた欲求に応えた結果でした。
ツバサからの電話。
アライズリムジン
『車を待たせているの。ドライブしましょう』A-RISEはなんでもありです。
『この時間を、この一瞬をずっと続けていたい』『終わってしまうのは寂しいの。だから、私は。』
お客さんを楽しませる存在であろうとし続けたA-RISEは、μ'sの対極として描かれています。スクールアイドルの何たるかが浮き彫りにされていきます。
雨
それぞれの「雨」との対面。
『あーもうわけわかんないよー!!』
川岸に背を向けて叫ぶ穂乃果。
帰国後、自分達のポスターに囲まれ、ファンに囲まれたのは神田川沿いの同じ場所です。逃げ場がありません。
As Time Goes By
今度はギャラリーがいないようです。一人でも歌う。
『あーっ、このマイク、うちにもあります!』
同じマイクを使っていることに女性シンガーの「何のために歌う」が一貫したものであることが示されています。
穂むら前
家に入りたがらない女性シンガー。
やはり前と同じマイクケースを背負っています。二人は「同じものを持っている 」ことになります。
二人の傘は同じデザインの色違い。
目を閉じて
『いつだって跳べる!あの頃のように!』
『私達は、スクールアイドルが好き。』
ここでは本来跳躍と1セットである着地は描かれず、これからのシーンこそが物語の着地点になります。
朝
『見つかったよ、答え』
自己との対話から見つけた答え。上手側で存在感を放つマイクケース。もしかしたら、最初からそこにあったのかもしれません。
目を覚ますところから始まるこのシーンは、神田明神へ参拝する描写を含めて女性シンガーとの二度目の邂逅が夢であった可能性を示唆しています。
しかし結局のところ、いろいろな解釈ができるように作られているのは間違いありません。
最高に楽しかったから
原点に戻る。
(1st Single 僕らのLIVE 君とのLIFE PVより)
屋上
『ずいぶん遅いですね』
『全員異議なし』
こんどは海未も含め満場一致。“全員賛成”とは言わない。
『まぁ、私はどっちでもよかったんだけど〜』
膝小僧に絆創膏をこしらえたにこ。彼女のアイドルへの想いは、スクールアイドルに留まりません。
最高に楽しいライブとは
『ライブをするんだよ!』
スクールアイドルの素晴らしさを伝えるライブ。
好きなもののために何かをするというのは、とても楽しいことだと思います。
穂乃果とツバサ
『みんなでひとつの歌を歌いたい』
この映画のゴール地点がようやく見えてきます。
熱い紅茶を一気飲みして駆け出す穂乃果。
部室
『会いに行けばいいんだよ!』
『真姫ちゃん!電車賃、貸して!』『なるほど!』
「μ's Fan Meeting Tour 2015 〜あなたの街で
ラブライブ!〜」を模しています。
北は北海道、南は福岡の全国10会場で劇場版公開と並行して行われたこのイベントは、二次元と三次元の融合を果たした
ラブライブ!だからこそ実現したものです。
Future style
『行こう!みんなが待ってる!』
さわやかで疾走感のある前奏部分の映像は、走る穂乃果の足元。
希望に満ちた未来を予感する歌詞は、劇中歌として着地点の明確化を果たしています。
のびのびとした歌唱・振り付け、そして制服を着て快晴のもと歌い踊る三人。迷っていた穂乃果はもういません。
パンアップした空には9羽の白い鳥。
会いに行こう
ことにこぱな。
『ちょっとお話、いいですかぁ?』
アニメ1期の出来事を通して自分を持てるようになり、自信をつけたことりは『大胆に』行動できるほど成長しました。
ほのえりまき。
『ステージに立ってほしかったら勝負よ!』
ところどころ笑いどころが用意されているのはよかったです。
のぞうみりん。
『ワターシはスクールアイドルのシシャ。ソナタ達とライブがシタイのじゃ』
スペシャルステージ上映では盛り上がりどころみたいです。
隅田川、原宿、井の頭と、実は秋葉原からはかなり近所ばかりです。
音ノ木坂に集まるスクールアイドル
『お互い強引な相棒を持つと大変ね』
A-RISEにも物語があることを想像させてくれます。
『全国から集まった言葉だ』
『こんなにあるのですか』
『みんなの想いがこもってる。やるぞ』
電撃G'sマガジン連載「ラブライブ!みんなで作るμ'sの歌」コラボシングル「ミはμ'sicのミ」の意向を汲んでいます。
ラブライブ!の5th Anniversary Projectは、劇場版・ファンミーティングツアー・コラボシングルの三つの柱から構成されており、それらのメディアミックス要素を統合させる形になっています。
前日
会場設営や人集めなどをしている様子。
「スクールアイドル」の「プロ」との相違点、手作り感の拡大表現であると思います。『参加』という言葉を使っているのも印象的で、みんなで作っていくということを再認識させます。
『私達まだスクールアイドルじゃないけど、参加しちゃっていいのー?』
『だいじょうぶ!』
スクールアイドルをするために資格は必要なく、それをスクールアイドル達自身が肯定する。解ります。
しかし良くなかったのは、この台詞がイナバ物置のCMを連想させてしまうことです。
作品への没入を妨げる要素として、この台詞選びは失敗しているのではないかと思います。
解散宣言
『A-RISE μ'sについていくぞー!』
モブの声を受けて、穂乃果の解散宣言へ。
各々が持つμ'sへの気持ちが表情に表れています。
晴れの日の朝
スクールアイドルを始めた順に、μ'sのメンバーが登場します。
ただ一人を除いて。
『だれも遅刻しなかったみたいやね』
『まだわからないじゃない』
『いいえ、きっと誰よりも先に待っているはずよ』
『遅い!』
二年間を独り過ごしてきたにこ。
希と絵里の台詞も、にこと同じ3年生の二人だからからこそ言えるものです。
赤い花びら
「→」に示される上昇、始まりの歌であるススメ→トゥモロウ。
「円を描く」終わりと始まりの輪廻の歌、Happy maker!。
その両曲で髪飾りとして使われた花が散っていくさまの示唆です。
この映画のテーマは「μ'sという存在が残すもの」です。
(映画パンフレット スタッフインタビューより 京極尚彦監督 談)
咲いては散ってく花は同時に、種を残します。
この映画はまさに、花の散りゆくさまと種まきを描いた物語です。
上手側から下手側へ、下降の方向へと舞う穂乃果。
その滅びゆく姿は、本当に美しい・・・。
集結
SUNNY DAY SONGの衣装デザインは「僕らのLIVE 君とのLIFE」のものが意識されていますが、加えてトランプのスートが耳飾り・ネクタイ・ニーソックスなどあちこちにあしらわれています。
意味するところは、「みんなで一組」。
『我々はひとつ!』
『私たちは、スクールアイドル!』
SUNNY DAY SONG
『伝えよう!スクールアイドルの素晴らしさを!』
SUNNY DAY SONGはμ'sのみならず、スクールアイドルのための曲です。
「晴れの日の歌」。
輝きを追うスクールアイドルに相応しいです。生き生きと弾けるように踊る彼女たちが、あまりにも眩しい。
「晴れ」は「晴れ舞台」などおめでたいときにも使われる言葉で、めでたいは「芽出度い」とも表記できます。ラブライブの発展とスクールアイドルの芽吹きを願い、祝福する歌です。
間奏では穂乃果がメンバー全員とハイタッチ。脚の振りによるウェーブから穂乃果のソロに繋ぎます。今までの歩みを繋ぎ渡す。
おわりには9片9色の花びらが画面を横切ります。
記念撮影
μ'sの面々のみがL字サインを作らない理由。
5th Anniversary Projectでの電撃G'sマガジン連載コラボシングル「ミはμ’sicのミ」製作において、読者参加で決定された要素は歌詞だけではありません。歌詞の他にも衣装・決めポーズ・グッズが読者投票により決定されました。
ここで材料とするのは決めポーズについてです。
(『ラブライブ!』みんなで作るμ’sの歌 特設サイト より)
読者の投票で決定された「両手で L字サイン」は、曲のサビ部分の振り付けに採用されました。
「みんな」が決めた事柄をμ'sが実行しない、という表現。
「みんな」によって支えられてきたμ'sを、「みんな」の意志に反して「自分達」で終わらせる、という宣言ではないでしょうか。
約二年後
3年生を示す緑のリボンを付けた雪穂と亜里沙。
『大丈夫、まかせて』
『ホントかなぁ~』
二人の会話からは、ホテル到着時の絵里の台詞『まかせて』が想起されます。そして、それがあまり信用ならないことも。数年も一緒にいればわかるのでしょう。
真姫の作曲ノートも受け継がれているようです。
『そして、μ'sのさいごのライブは』
僕たちはひとつの光
点呼時、「10」のための間が作られています。みんなで叶える物語。
『μ's ミュージックスタート!』
ステージは蓮の花をモチーフとしています。
蓮はきれいな水で育つと小さな花にしかならず、大きな花を咲かせるには汚れた泥水が必要だそうです。困難を乗り越えてこそ、というところから仏教などでは神聖の象徴とされています。
あまりに幻想的な空間で行われているラストライブは、場所や日、観客の有無すらも把握できない描かれ方をしています。
会場は死後の世界とまで言い出す人が現れるほどでしたが、「一蓮托生」は仏教由来で本来は「死後、極楽浄土で同じ蓮の花の上に生まれ変わろう」といった言葉のようですので、一度はそういった方向で見てみるのも面白いかもしれません。
歌詞にはメンバーの名前が。
エンドロールには練習着。
落ちてくる羽。二期のエンディングとは違い、掴む者はいません。
おそらく、μ'sのワンマンライブは2016年の6thライブで最後となります。
全日程『参加』します。